今こそ鍼灸の時代  医学情報

今こそ鍼灸の時代 ※長いですがぜひお読みください。

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人々は痛みに弱くなり、あらゆる痛みを避けるようになった。その結果、あらゆる痛みから逃れることばかり考えるようになり、それが生きる中心となり、痛みを恐れて恐怖心が増大している。

この恐怖心が拡大し、痛みを知らない人が人を傷つける。やがてそれは私たちを分裂させ、葛藤を生じさせ、ひいては身近な諍いから悲惨な紛争や戦争にまで発展する。

痛みに対する恐れは、妄想を生み、人々は安全、安心の名のもとに自由を引き換えに差し出す。

身近なところで考えてみて欲しい。この日本で夏になると繰り広げられる“熱中症”の宴。それは温暖化がもたらしたことだと言う。

そうだろうか?

昔も夏は暑かった。冬も寒かった。嫌、むしろ昔の方が暑かったし凍えるように寒かった。何しろエアコンなど無かった。学校は木造で暖房器具は無かった。

そういう生活をしていたのだ。その頃、アトピーや喘息や、発達障害やひきこもりなど圧倒的に少なかったし、熱中症など本当に稀であった。冬でも半袖、半ズボンで過ごす子供も多かった。休み時間には男子も女子も裸になり、乾布摩擦をした。

中学生の頃部活をしている時などは、炎天下で水を飲まずに5時間ほど鍛えられた。当時は水を飲むのは根性が無いと思われ、精神を鍛える一つの手段だった。それでも、熱中症など滅多に聞いたことは無い。

今は絶対にしない“うさぎ跳び”を一生懸命した。誰も膝など壊さなかった。

昔は当たり前で何の問題も無かったことは枚挙に暇がない。インフルエンザなどもそうだ。インフルエンザの予防接種や抗ウィルス薬などなかったし、診断もできなかった。

誰も問題が無かった。インフルエンザで異常行動など聞いたこともない。

みんな忘れてしまったようだ。今はコントロールされた幻想が支配した世界。なぜか皆さん従っているのだろうか。

子供たちも大人もエアコンと気密性の高い建物により寒暖の差から守られ、柔らかい食べ物を食し、快適に生きていると勘違いしている。

人間の機能を失っていることに気づかない。寒い時や暑いときにはその環境に耐えられる身体に適応させる。しかし、今は産まれた時点ですべての環境はコントロールされるため、体温調節能力を失う。

使わない機能、器官は使えなくなるのがこの世界の法則である。

体温調節能力を失うということは人間の最も大切な機能である代謝が低下するということである。体温が低いと代謝がうまくいかない。65兆個すべての細胞がミネラルと酵素により代謝を行っている。酵素は体温に依存している。

ここがうまく働かないとすべての機能が低下する。そうすると不定愁訴だけではなく、あらゆる病気になり治りにくい。

現代においてはどこもかしこも密閉性の高い建物と冷暖房が完備され、固い歯ごたえのある食物もなく、運動もほとんどせず、学校も冷暖房完備となり、大人も子供ももはや環境に適応できる身体を失っている。

最近では熱中症が多くなり、運動会を5月の涼しいうちに行う学校も増えており、しまいには運動会を午前中で終わらすか、運動会そのものを無くそうということになりつつある。

学校から行事が減る日は近いと思う。アレルギーは蔓延し、学校の給食の存続も危うい状態である。

昔は真っ黒に日焼けして、虫歯の無い子が“健康優良児”として表彰されていた。色白の子は病気ばかりして“もやしっ子”と言われた。現代においては、日焼けは危険であるとして、日に当たらないことを推奨している。

太陽の恵みはいらないのだ。

結果として、皮肉なことに“もやしっ子”だらけとなり、アトピー、喘息、無気力、風邪をひきやすいこどもが蔓延している。すべては低代謝がもたらした問題である。
相変わらず、日焼けした色黒の子供には、喘息もアトピーもほとんど無いのに、紫外線を避けるという愚行を行っている。生命の本質を忘れたのだろうか?目の前でみていることより、試験管でのできごとを信じるほうが科学的だと思い込まされている。どうやっても良くならないのに面白いことです。

子供を快適に育てることは、子供にとって必ずしも快適ではないということに気づかないばかりか、過保護すぎて籠の鳥のような子供を育てることが大切だと思い込んでいる。

実際は、一生籠の鳥として子供を育てるわけではく、大人になればいやがおうにもサバイバルの過酷な環境が待っている。多くの子供たちは適応できず嫌なことからすぐに逃げ出し、社会的不適応状態の大人が増える。

親がしないといけないのは、いかに子供たちが持っている本来の人間的機能を高めるかということであり、簡単に言うといかにタフに育てるかということに尽きる。

とはいうものの現代の恵まれた状況でタフに育てるタイミングは非常に少ない。

その一つの方法として、鍼灸の刺激というのはかなり有効なものだと確信している。身体に一時的な負荷をかけることにより、その反応を利用し、身体の機能を取り戻せる。

つまり、一時的に不快な刺激(チクッとした痛みや熱い痛み)を与えることによって、その後の副交感神経機能を高めようということである。緊張と緩和である。

この一時的に作られた刺激が自律神経に揺さぶりを加え、最後にはリラックスにいたる。副交感神経機能(消化・吸収・排泄・分泌)が高まれば、ほぼ様々な問題は解決できる。

副交感神経機能を高めるには、交感神経を刺激し緊張させることにより反射として緩和(副交感神経:リラックス)がもたらされるのである。

多くの人にとって、持続的な緩慢なストレスがあり中々リラックスができない。そこに一時的な短い痛みを与えることによってリラックスがもたらされる。これは自律神経を鍛える意味で物凄く効果的な方法である。

もちろん鍼灸の効果はこれにとどまらず、ヨモギからつくられた“もぐさ(お灸)”の成分(精油成分など)が皮膚から吸収され、リンパ系から血中に入り免疫力を向上させる。

ヨモギはハーブの王様であり、あらゆる状態に使用できる。

子度の頃、セルフケアとして自宅でお灸をしていたころ、子供ながらに何故こんなに痛いことをしているのか不思議でしたが、お灸が終わった頃にその答えは判明しました。

グーッと我慢していたおばあちゃんが、お灸が終わった頃にはこう言うのです。

“あー良かった”

その言葉は衝撃的でしたが、今は良くわかります。痛みを超えた後には、安らぎが待っているのです。鍼灸のいいところは、一時的なストレスを与えることにより、リラックスをもたらすのです。

多くの皆さんのストレスは慢性的で持続的ななかなか去らないストレスです。それはなかなか解消できません。でも、ストレスを短時間、一時的に与えることにより、困難緊張を一瞬で緩め、しかもその副交感神経刺激がその後もゆったりと続くということです。

このように身体の機能を呼び起こす鍼灸を今だからこそ生活に取り入れて、環境の変化にタフで反応できる身体を作り上げることが重要だと思います。

自分に自信がつくので心も強くなります。

子供たちに、お灸をすると最初は嫌がりますが、終わった後はニコニコです。それは困難を通り抜けたぞという達成感のようなものも感じます。

世の中の伝統的な生活を営んでいる人々は、大人になる前に儀式を行います。この儀式は大抵苦痛を伴うものが多いです。例えば、タトゥーを入れるとか、バンジージャンプを行うとか、身体に穴をあけて飾りをつけるとか、そこを通り抜けて大人として認められ、仲間入りするのです。

現代は、大人と子供の境界線が曖昧です。その結果、あらゆる面で心身とも弱くなっているようです。

鍼灸を生活に取り入れましょう。そして、タフな心身を手に入れ、あらゆる面で強くて心優しい人が増えることを願います。



卒業写真/松任谷由美 Cover

この歌は、胸が一杯になって苦しくなるので歌えなかったのだが、最近、なんとか歌えるようになった。
音楽と言葉の力は凄いですね。


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