さてさて、4月は少しサボリ気味だった泉南市の「地車研究」第18弾

。今回からいよいよ樽井地区のやぐらの特集です。樽井地区と言えば、泉南市の中でも「やぐら好き」の多い地区、ホームページの数なんかでも歴然としています。故に管理人も中途半端な「地車研究」にすると問題だと思い、最後まで置いてましたが遂にやってきました

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まずは「獅子講」。獅子講と言えばのぶりんさんやかなちゃんさん、獅子人さんと言ったサイト仲間が沢山曳いてられる「講」故に最も親近感があります

。管理人は宵宮の日には必ず見に行くのですが、いつも暖かく出迎えて下さる講で、至れり尽くせりの接待をして下さいます。だから今回はそんな感謝の気持ちを込めて、色々勉強しました。
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獅子講 (ししこう・泉南市樽井地区)
・新調:昭和26年新調
・大工:阪南市波有手の大工
・彫師:西岡弥三郎氏、藤原政光氏、白井秀紀氏
・彫物:下記「彫物図柄解説」参照
・本幕:不明
・宮入:芽淳(ちぬ)神社
◎ 樽井のやぐらについて
樽井は樽井地区でやぐらをもっていず、「講」組織で成り立った四講があります。また樽井の櫓には、雄,雌があると言われており、獅子講が雄、宮元講が雌の上の櫓。戎福中講が雄、濱中講が雌で下の櫓とそれぞれ一対になると言われている。
◎ やぐらの歴史
先代やぐらは、元治元年(1864年)8月に彫師:西岡弥三郎氏、藤原政光氏によって新調されたと考えられる。この先代のやぐらは、昭和25年9月3日上陸のジェーン台風によってやぐら部屋ごと倒壊する。
◎ 現在のやぐら
昭和26年、阪南市波有手在住の大工によって新調されるが、西岡弥三郎氏、藤原政光氏によって彫られた彫物4点(母屋前前懸魚,御簾横幕板3枚)は元治元年(1864年)製作の先代のやぐらのモノを使用。平成14年に味園建設(山本義明氏)によってほぼ新調に近い大修復を行い、同年9月29日に入魂式を実施。この際新調された獅子噛みは白井秀紀氏によって彫られたもの。やぐらの寸法は長さ10.00m、幅3.50m、高さ4.60m。提灯は正面、屋根周りともに「獅子講」。
◎ 彫物図柄解説
【大屋根廻り】
・鬼板 − 獅噛み
・懸魚 − 正面:松に鷹、 背面:梅福仙人
・車板 − 正面,背面:龍に虎
・虹梁 − 正面:唐獅子に手鞠、 右:降龍、 左:昇龍
・枡合 − 波濤
・柱巻 − 獅子の子落とし
・小脇板 − 獅子の子落とし
・御簾 − 日輪に阿龍と吽龍
・幕板 − 左右:竹林の七賢人、 背面:竹に虎
・脇障子 − 右:張飛翼徳、 左:関羽雲長
【小屋根廻り】
・鬼板 − 獅噛み
・懸魚 − 鳳凰
・車板 − 雲海
・欄間 − 右:松に鶴、 左:竹に雀
・幕板 − 右:天孫降臨、 左:天の岩屋戸
・虹梁 − 梅に山鵲
・脇障子 − 獅子の子落とし
【腰廻り】
・縁葛,勾欄合 − 牡丹に唐獅子
◎ 曳行パターン
パレード:ところ曳き、泉南市パレード
宵宮:ところ曳き、三井住友銀行前まっせー
本宮:ところ曳き、芽淳神社へ宮入、三井住友銀行前まっせー
◎ 獅子講関連サイト
・樽井の祭り →
http://taruinomaturi.hp.infoseek.co.jp/
・祭りキチ家族 →
http://www.geocities.jp/maturikiti214/
・泉南市の祭り →
http://sisibito.client.jp/top.htm
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ええっ?獅子講って昭和時代のやぐらだったのですネ

。樽井のやぐらは、ずっと昔からのやぐらを曳いてると言う印象があって、「先代やぐら」と言う発想は無いと思ってました。これってイイ意味での「古きを重んじる」みたいな発想で、今の新調ラッシュの時代に飲み込まれず、先祖代々から曳いてきたやぐらを大切にしようと言う樽井の方々の気質みたいな…。
じゃあ昨日の「昭和の日」の書き込みは間違いですネ

。正しくは平成生まれのやぐらが20台(占有率39.22%)、昭和生まれのやぐらが5台(占有率9.80%)、大正時代以前の生まれのやぐらが26台(占有率50.98%)でした。お詫びして訂正します。 m(__)m

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