2007/10/19

マンハッタン・オプT  

著者:矢作俊彦
出版:ソフトバンク文庫
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先に「サムライ・ノングラータ」(旧題「海から来たサムライ」)がソフトバンク文庫から出版されたとき、
「矢作・司城コンビの他の作品も再版してくれたらいいのに」
と思ったのだが、まさかコッチで来るとは!
本屋の店頭で見つけたときには思わず声を上げそうになった。
角川文庫も光文社文庫も持ってるんだが、どっちも田舎の倉庫にあるので、勿論「即購入」した。
(旧版は角川文庫2冊+光文社文庫3冊だったが、今回は全作品を4分冊にまとめるようだ。そのT・U巻が発売されている)

本作について矢作俊彦は「パロディだ」と言っているが(「ニューヨークのコトなんか全く取材もしなかった」とも言ってたように思う)、まあ矢作俊彦だからネェ。韜晦は毎度のことだからどこまで本気のことやら。
あまりにも「ハードボイルド」の型にはまり過ぎた作品群は、確かにオリジナリティを追求したと言うよりは、パロディと言った方が言いようには思う。「ソフトを被った私立探偵」なんかにリアリティなんかありゃしないと言われりゃ、その通り。
ただその根底にあるのは「冷笑」じゃないと感じるけどね。

久しぶりにまとめて読んだんだけど、凝りすぎて何言ってんだか分かんなくなっちゃってるような比喩も含め(笑)、無茶苦茶懐かしかった。
「よくまあこの短い作品に、これだけのエッセンスを詰め込んだもんだ」
と改めて感嘆もさせられる。
勿論、谷口ジローの挿画も収録されているしね。(これがなきゃ、「マンハッタン・オプ」じゃない!)

「読み物だけれど、小説ではない」
という作者自身の言葉は全くその通りなんだけど、面白いんだからいいじゃない!
ただし、「万人向け」でないことは確かだな。



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