2006/6/30

王になろうとした男 ジョン・ヒューストン  

著者:ジョン・ヒューストン  訳:宮本高晴
出版:清流出版
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「『マルタの鷹』『白鯨』『アフリカの女王』など不朽の名作の制作秘話に加え、赤狩りに抵抗した不屈の反逆精神、ヘミングウェイ、サルトルなど芸術家たちとの友情、五度も結婚した波瀾に満ちた生涯を素直に語ったハイウッド・メモワールの最高傑作!」という帯のアオリ通りの作品。
一つ一つが小説や映画の題材になるようなエピソード(実際、クリント・イーストウッドが「アフリカの女王」の撮影現場をモデルにした映画「ホワイトハンター、ブラックハート」を作ったりしている)が次から次に披露され、2段組430ページを飽きずに読ませる。登場人物も多彩で、名前を知ってる有名人がゴロゴロ出てきて、楽しませてもくれる。
まあ個人的にはもう少し個々の映画現場の話や、俳優の話なんかを読みたいなぁって気持ちもしないではないんだけど、それはジョン・ヒューストンに言わせれば、「終わった話。映画を観てくれ」ってことなんだろうね。(これ以上、長くなっても困るし)

かなり強烈な人生を送っているヒューストンだが、案外「まとも」という感じもする。「赤狩り」に対するスタンスなどは、「まとも」であるが故、孤高を保たざるを得なかったみたいなところもあって、その男気には感心させられる。
ご面相はとてもプレイボーイに程遠いのだが(笑)、5回も結婚して、愛人も数知れずというモテッぷりは、ここら辺に起因しているのかもしれない。あんまり「羨ましい」とは思えんけど。

僕はハンフリー・ボガートのファンで、ボギーの最良の作品「マルタの鷹」と「黄金」を監督していることだけでもヒューストンは尊敬している。ほとんどの人類が観ていると言う「カサブランカ」は確かにボギーの代表作だが、完成度の点では遠くこの2作には及ばない。この2作は「ボギー出演作」ということを考慮しなくても、ほぼ「完璧な映画」だけどね。

ジョン・ヒューストンの「人生がやりなおせるものならどうするか?」に対する回答。

自分の子供たちともっと多くの時間を過ごす。
金を使うのはまず金を手にしてからにする。
きつい酒ではなくワインの楽しさを覚える。
肺炎になったらタバコは控える。
五度めの結婚はしない。



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