2009/5/23

秋月記  

・「秋月記」
著者:葉室麟
出版:角川書店

クリックすると元のサイズで表示します

「秋月」には福岡にいた頃、2回ほど訪問したことがある。
いずれも新緑の季節で、静かな風情のある街並みを歩きながら、山の息吹を身近に感じたのを覚えている。
「あのこじんまりした町が舞台かぁ」
と思い出しながら読んだが、実にそれに相応しい静謐さのある作品だと思う。

テーマとしては「銀漢の賦」に重なっているかな?
「友情」と「重責を担ったものの孤独」
そして「銀漢の賦」が前者に比重を置いていたのに対して、本書はより「後者」に重みを置いている印象がある。
自分が追い落としたかつての権力者と語り合うシーンなんか、なかなか味わい深い。
むしろ作品の構成としては「友情物語」に引っ張られた分、弱くなってしまったとさえ言えるかもしれない。
まあ物語的にはかつての友人たちが今一度力をあわせるシーは盛り上がるんだけどね(笑)。

葉室作品としては、今まで読んだ中では一番好きな作品かな。
もう一度、秋月に行ってみたくなりました。



コメントを書く


名前
メールアドレス
コメント本文(1000文字まで)
URL




teacup.ブログ “AutoPage”
AutoPage最新お知らせ