2009/4/22

新世紀メディア論  

・「新世紀メディア論 新聞・雑誌が死ぬ前に」
著者:小林弘人
出版:バジリコ
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ウェブマガジン、ブログ出版等で実績を挙げている作者による新メディア論。
「コンテンツを届ける=出版」という視点から、「ブログ」を中心とした新しいメディア論を展開している。

「冗長さ」を持てる「書籍」、記事の信頼性がある「新聞」は、(媒体はネット移行したとしても、コンテンツを束ねる形としては)残りうる。
しかし「雑誌」は、「コミュニティ的な集団を作り、そこに向けてのコンテンツを提供する」という性質がITとの親和性が高いゆえに、厳しいかも。

・・・っていうのは(誤読もあるかもしれんけど)、なかなか厳しいけど、現状を見ると当たってるかなぁ。
本書の出版はごく最近なんだけど、現実は激しい勢いでその方向に向かっているように思う。

個人的にはネットの玉石混交状態にはウンザリさせられることが少なくない。
「2ちゃんねる」を訪ねなくなったのもそのためだし、「ネットの匿名性に問題がある」というのが僕の基本的スタンスでもある。
でも気がつくと、僕が入手する情報の多くはネット経由のものになっているし、「ブログ」から得ている情報も多いんだよなぁ。
その中には「匿名」のものも少なくないけど、「このブログの情報は、こういうバイアスが掛かっている可能性が高い」と僕のほうが情報に修正をかけているので、特段の不具合はないかな。
「ブログ」のように定期的に更新されるものは、こういう判断を働かせることが出来るので、「2ちゃんねる」のスレッドとはダイブ違うのかもね。
そう考えると、「ブログ」をキーにしたメディアの組成というのも、全くおかしい話ではないんだろうな(実際、欧米では進んでいるようだ)。

まあ問題は「どうやってビジネスとして成立させるか」。
グローバル化やITの世界では「先行者が全てを取る」ということが言われてるけど、作者が指摘するように「新しいメディア」は「誰でもメディア」であり、「誰でも」であるだけに、そこでの「利」は薄い。(「先行」も「メリット」とは限らない)
その中で、いかにして「ビジネス」を成立させるか。
欧米の例を見ても、ここが最も厳しいところに見える。
本書の指し示す「メディアの未来」。
大筋は間違ってないと思うんだけど、あとはココかなぁ。
「ビジネス」が成立しないと、「質」が確保されず、全体として沈没しちゃう可能性があるからね。

何にせよ、色々考えさせられる一冊であった。




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