2009/3/27

動的平衡  

・「動的平衡 生命はなぜそこに宿るのか」
著者:福岡伸一
出版:木楽舎
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「生命と無生物のあいだ」がベストセラーとなった福岡伸一氏の最新作。

<生命とは、絶え間のない流れの中にある動的なものである。>(帯より)

という生命の「動的平衡」という考え方について論じている。
この考えは「生命と無生物のあいだ」でも展開されていたが、発見に関わる人々の「人間物語」にウェイトの合った「生命と〜」に比べると、本作のほうが「動的平衡」そのものについて論じているウェイトが高いんじゃないかな。
と言っても、言ってることに大きな差があるわけじゃないから、基本的な概念はドッチかを読んでおけばいいんだけどサ(笑)。
「読み物」として面白いから、「読んで無駄」ってことはないけどね。

「ロハスの思考」という著作もあり(僕が最初に読んだ福岡作品はコレ)、環境問題にも見識のある作者は、「動的平衡」論を以って、「近代」の根幹にある機械論的な生物観に対する「物言い」をしている。
安部司氏の著作にも通じるスタンスは、個人的には納得感あるところ。
「人間はなぜ太るのか」について解説し、ダイエット手法(?)に言及した項もあったりして、読む者の興味を惹く書きぶりは相変わらずだ。
間違いなく、最近の理系エッセイの書き手としては、一番達者な作者だろう。

少し宣伝臭いところ(自分が翻訳し、年内に発売されるライアル・ワトソンの著作の紹介がある)もあるのが、ちょっと残念かな(笑)。



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