2009/12/4

ひとりごと 続き  

祖父が手術した。
祖父は現在88歳。
自他共に認める健康な老人で軽症の糖尿はあったが、数値も落ち着き、大きな病気とは無縁の人であった。薬用酒なども自分で漬け込み、毎日200回の スクワット、200回の腕振り体操、一時間の散歩等88歳とは思えないような離れ業の日課をこなしていたのである。

が、祖父の健康神話はガタガタと音を立てるように崩れていった。胃ガンと診断された。



親戚中が大騒ぎになった。切るのには皆大反対だった。私も断固絶対反対だった。本人も切るのは嫌がっていた。が、祖母の意思によってこの意見がひっくり返されていくのである。



先日のブログで、1人の人を愛し続けるというひとりごとを投稿し、達成出来た人はいないと発言したが撤回したい。身近にその偉業を成し遂げようとする人物がいたのを見落としていた。祖母である。灯台もと暗しとはまさにこのことである。母と投稿した記事のことを話していたら『あんた、1人いてるやろ!おばあちゃんが。』と冷たく言い放たれてしまった。怖い。機嫌が悪い時に話しかけたからである。母も祖父が病気で情緒不安定気味である。



祖母は現在82歳、それなりにお嬢様として不自由なく育った。
十代の時から祖父と結婚することはまわりから決められていてた。結婚してごく普通の専業主婦として祖父を支えながら私の母を含め3人の子供を育てた。一時、在宅で化粧品販売の仕事などしていたが、人が善すぎるために、おまけばかりして全くビジネスにならなくて、すぐに辞めた。売れ残りの化粧品は母達に使われていた。
手芸にはまりこむ癖があり、家事が終わって夜中にアートフラワーや人形づくりなどしていたのを私も記憶している。はまりこみかたが少し異常で押し入れに莫大な手芸材料があったのを記憶している。
愛情いっぱいで育てられたせいか、あまり人を疑うことを知らない。昔は出掛けたらどこかで何か買わされて帰ってきていた。すぐに信じて買うからである。
優しく愛想よくいつも人に囲まれてる人である。




その祖母の祖父への純粋な愛の一面がより発揮されるのは祖母が65歳になってから。
65歳から外に出て勤め出すのである。理由は、、祖父に今まで養ってもらってきた。。でもこれからは迷惑かけたくないと。別にお金に困っている訳ではなかった。外の世界に出てみたいと少しは希望があったのかもしれないが。



それから17年、祖母は働き続けていた。
働きながら家事をこなし、祖父への愛情を降り注いでいた。骨粗鬆症で足を骨折しても働きに出た。
結局無理がたたって途中入院しないといけなくなったが。退院してからも働き続けた。
女は強い。ましてや戦争経験者は強いと回りは言い続けた。私も祖母を見てそう思った。



そんな祖母が祖父が胃ガンと診断され、ガタガタに弱り出すが、不安や悲しみを抱えながらも希望を持って手術を決断するのである。まわりの手術反対意見をたった1人でひっくり返していくのである。


続く。

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