昨日、佐川美術館をはじめて訪れました。
1998年に佐川急便創立40周年を記念して建てられたそうです。
滋賀県守山市、琵琶湖大橋の手前あたりにあります。
わが家から高速道路を使い、車で1時間半余で着きました。
予約は不要ですが、来場者が多ければ、新型コロナウイルス感染防止のため入場制限をかけるそうです。
広大な敷地に大きな人工池が広がり、建物は水面に浮いているように見えます。
日本画家・平山郁夫と彫刻家・佐藤忠良、それに陶芸家・樂吉左衛門の作品をメインに収集・展示しています。
そう聞くと、どちらかといえば地味な印象を受けると思います。
ところが、現在、特別企画展「大恐竜展 よみがえる世界の恐竜たち」を開催中です。
そのため、子ども連れ来場者がたくさんいました。
福井県勝山市にある恐竜博物館の特別協力を受けています。
恐竜の化石からどのように実際の姿を復元するかを展示しており、本格的な企画展です。
同じ入場券で入館すると、常設展と恐竜展を同じ順路で見ることになります。
ほとんどの子ども連れ客は、常設展に興味はありません。
「恐竜、恐竜」と言って、足早に去っていきます。
この美術館に恐竜展は似合わないと思いました。
平山郁夫画伯は、シルクロードを描いた絵画が有名です。
奈良の薬師寺で、建物内側を埋め尽くす障壁画を見たことがあります。
平山の絵には2種類あります。
ひとつは岩絵の具や漆を用い、画面全体を塗りつぶす本画。
もうひとつは、余白を残した水彩画の素描。
実は、私は、平山の絵に感動したことはありませんでした。
本画はこってりしすぎだし、素描は平板的で観光地の絵葉書のように思えました。
しかし、昨日、大発見をしました。
美術館で作品を間近に見ると、やはり平板的に見えます。
ところが、部屋の端に立ち、対角付近に展示された絵を見ると、たいへん立体的に見えるんです!
平山の絵は、20メートル離れて見るといい!
部屋の中央にベンチが置かれていました。
そこに座り、じっくり周囲の作品を見ると、感動が押し寄せてきました。
佐藤忠良の彫刻作品は、建物の外にも展示されています。
伸びやかな若い裸婦像などがいいですね。
ロビーなどではこのように写真を撮ることができます。
残念ながら、私に鑑賞眼がなくて、樂吉左衛門の陶芸作品はどれも同じように見えました。