以前、友人たちに、「下呂温泉には行ったことない」と言ったところ、呆れられました。
「岐阜県民なら、みんな行ったことがある」とまで言われましたが、そんなことはないと思います。
でも、まだ訪れたことのない観光地が近くにあるのは悔しいので、一泊二日で行ってきました。
カーナビ様の指示に従い、東海北陸道を美並インターチェンジで下りて、郡上八幡から国道256号線で東に向かいました。
途中、郡上市和良の戸隠神社に立ち寄りました。
ここには、「重ね岩」という観光スポットがあります。
大きな岩を片手でグラグラと動かすことができるそうです。
現在は、近くに立ち入ることはできません。
下呂温泉に着き、向かったのは、「合掌村」。
白川郷などから移築した約10棟の合掌造り古民家があります。
「旧大戸家住宅」は、国指定重要有形民俗文化財だそうです。
玄関を入ると、すぐ脇に小便所がありました。
昔の家だったら、外便所が普通でしょう。
案内人に尋ねたところ、なんと床下で煙硝を作っていたそうです。
煙硝というのは、硝酸カリウムで、黒色火薬の原料になります。
小便や養蚕で生じた糞などが煙硝の原料になったというのです。
私は、旧・火薬学科の出身ですから、天然の硝石が採れないわが国では、便所のまわりの土を掘り出して煙硝の原料にしたことは聞いたことがあります。
でも、床下4箇所に穴を掘って、順番に煙硝を作るシステムがあったというのには驚きました。
園内は、紅葉の見頃を迎えていました。
翌日は、「下呂発温泉博物館」に行きました。
ここは、下呂温泉だけではなく、全国の温泉について学ぶことができます。
温泉に関わることは何でも集められています。
ひとかたならぬ執念を感じ、敬服しました。
それから「温泉寺」に行きました。
ここはライトアップしているのですが、前夜は酔ってしまったし、あの長い石段を上る勇気は出ませんでした。
「ご自由にお入りください」とあったので、本堂に上がりました。
大きな建物内部では、2−3の作品展が開かれており、ギャラリー状態になっていました。
また、水明館から移築された医王閣という立派な建物もありました。
こんな窓から見る紅葉も素敵でした。