昨日、大垣コロナで、映画「ブリッジ・オブ・スパイ」を観ました。
スティーブン・スピルバーグ監督、トム・ハンクス主演です。
1950〜60年代の米ソ冷戦下、ニューヨークで、ソ連のスパイ・アベル(マーク・ライランス)が捕らえられます。
アベルは裁判にかけられるのですが、その弁護を引き受けさせられたのが、保険専門の弁護士ドノヴァン(トム・ハンクス)。
彼は、法律に則って、とくに合衆国憲法を盾に、真摯にアベルの弁護にあたります。
そのため、家族へも危害が及びます。
結果、アベルは死刑を免れます。
一方、CIAのスパイ機が、ソ連上空で撃墜され、パイロットのパワーズが捕らえられます。
そこで、アベルとパワーズの交換が画策されます。
その任にあたるのが、ドノヴァン。
さらに、ベルリンの壁構築中の東ベルリンで捕らえられたアメリカからの留学生も一緒に解放しようと、ドノヴァンが奔走します。
実話に基づく真面目な硬派の映画です。
感動の涙が止まらない、なんてことはありません。
でも、ドノヴァンの勇気、正義感、職業倫理といったものに心打たれます。
ちょっと感じたのが、米ソのスパイの扱い方の差の描き方がフェアかな、という疑問です。
ソ連側はアメリカのスパイを拷問するが、アメリカはソ連のスパイを紳士的に扱っているかのようです。
そんなことはないでしょう。
オサマ・ビンラディンの殺害と、そこにいたる経緯を描いた映画「ゼロ・ダーク・サーティ」では、CIAによる拷問が再現されていました。
グアンタナモ収容所での囚人の取り扱いの過酷さも知れ渡っています。
ネットのユーザー・レビューを読むと、アベルを演じたマーク・ライランスの演技が好評です。
私もそう思いました。
感情を抑えた表情、仕草は、リアル感いっぱいでした。
そして、画面切り替えの妙は、さすがスピルバーグ監督でした。
わたしの評価は、☆☆☆☆
