昨日、映画「ヴィンセントが教えてくれたこと」を観ました。
新聞の映画評で知った作品です。
私は、ハリウッドの大スペクタクル映画が好きなのですが、まあ、こういうのもアメリカ映画のひとつの系譜にありますね。
「クレーマー・クレーマー」のような。
ひとり暮らしの偏屈な男ヴィンセント。
(1946年生まれということは、私よりたった10歳上なので、老人と呼ぶのはやめておきましょう。)
飲んだくれで、競馬好きで、借金まみれ。
どうも週に1回は、なじみのコールガールを自宅に呼んでいるようです。
人嫌いだし、本人は嫌われ者、はっきり言って、ろくでなしです。
ある日、隣に、太った母親マギーとひ弱な少年オリバー(12歳?)が引っ越してきます。
臨床検査技師の彼女は、弁護士である夫の浮気に耐えかねて、家を出てきたのです。
オリバーは、カトリック系の私立小学校に転校します。
ヴィンセントは、オリバーの帰宅後を有料で預かることになります。
ひとりで留守番していればいいと思うのですが、治安の悪いアメリカですからね。
ヴィンセントは、オリバーを酒場や競馬場に平気で連れて行くし、ケンカのしかたも教えます。
実は、ヴィンセントには妻がいて、8年も施設に入っています。
認知症のようですが、ずいぶん若くして発症したということでしょうか?
オリバーは、ヴィンセントの経歴や秘密を知ることになり、その人生を認めるようになります。
原題がなぜ「St.Vincent」なのか、という謎も解けます。
もう、涙ウルウルでした。
アメリカでは、わずか4館の限定公開で開始しましたが、人気を博し、2500スクリーンまで広がったそうです。
心が温まる映画です。
とはいうものの、こんなくそオヤジに、私は思い入れができませんでした。
映画館に出向かなくても、数年後にDVDを借りてきて、自宅のテレビでビール片手に観てもいいかな、とも思うので、私の評価は☆☆☆
