男子テニスの世界ランキングで、錦織圭選手が5位になりました。
アジア人初の快挙です。
たいしたものです!
日本経済新聞の今日の朝刊の見出しに「有言実行」とありました。
錦織選手が、「5位以内に入る」と目標を宣言して、本当に達成したからです。
私は、ちょっと引っかかるんです。
「有言実行」という言葉、今では市民権を得てしまったようですが、かつてはそうではありませんでした。
もともと「不言実行(ふげんじっこう)」という言葉があり、それをもじって作られた言葉です。
「不言実行」つまり、あれこれ言わず、なすべきことを黙って実行するのが尊い態度とされていたはずです。
のちに、政治家などが公約を公開し、それを守ることが正しいことだと、「有言実行」という言葉が作られたのだと思います。
もうひとつ、気になるのが「百歩譲って」という表現。
これは、「一歩譲って」を言い換えたのでしょう。
いつの間にか、「百歩譲って」ばかり聞くようになりました。
「一歩」でいいところを「百歩」というのは、奥床しくありませんね。
言葉は生き物ですので、変わっていくのはやむを得ません。
と言いながら気になってしまうのは、私が年を取ったからでしょうね。
