中山七里「いつまでもショパン」(宝島文庫)を読みました。
「さよならドビュッシー」と「おやすみラフマニノフ」に続くシリーズ第3作です。
例によって、ピアニスト「岬洋介」が謎解きをするのですが、主役ではありません。
音楽の世界は知らない私でも耳にしたことがある「ショパン・コンクール」に挑む青年ヤンが主人公です。
なんと、岬先生も、同コンクールに出場。
しかし、大事なところで、持病の突発性難聴の発作が起きてしまいます。
(例の「現代のベートーベン」とやらは、「感音性難聴」だそうで、この病気ではないようです。)
そのコンクール会場で殺人事件が起きます。
ポーランド国民にとってのショパンの存在の大きさも描いています。
アフガニスタンでの戦闘もからんできます。
世界的スケールの物語になりました。
また、例によって、演奏シーンが延々と描かれます。
どんな曲か分からないにも関わらず、飛ばさないで全部読んでしまいました。
作者の筆力が並々ならないということでしょう。
いや、面白かった!
