2007/12/28

人にものを教えるということ  ひとりごと

中小企業診断士として大先輩であり尊敬する加藤靖慶先生配信のメルマガを転載します。

年齢は関係ないかもしれませんが還暦をとうに過ぎていて、「ITは苦手」と仰りながらもきちんとメルマガ配信に取り組んでいます。今回は96号でしたから100号記念も来年早々です。

見習わなければいけません。

今年は特に取り組んでいる「そうじ」にも関連しますので本年最後の更新として載せます。
(と言っておきながらまた毎日更新してしまうと思います。)


以下転載です。(ご本人の承諾を得ています)

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人材育成の110番 ― 人材を人財に変身!
株式会社 総合経営センター流人材育成の考え方
第96回「人にものを教えるということ」 
●いよいよ年の瀬となりました。家の前の公園にある樹木が1本、黄ばんで枯れた葉を未練がましく残しているのを除いて、見事に葉を落としました。秋の中ごろまで、僅かしか見えなかった公園の前にある家々が丸見えになりました。
●今年の1年のご愛読を感謝致します。秋口以降は配信が月1回程度になり相済みません。しばらくは、そのようなことになりそうです。
●多分私にとって来年は一大転機の年になりそうです。そのことについては時期が来ればお知らせしますが、この12月はその助走のために気持ちを集中させました。それにしても人生など、いつ何が起きるか分かりませんね。良い事が起きれば嬉しいことです。そのためにはマイナス発想は捨てて、絶えず前を向いて行かないといけませんね。何故ならチャンスは前を向いている人にしか巡ってきませんから。
●この頃よく思うことがあります。それは、人間には「癖づけ」が大切だということです。現場管理の基本は5S(整理・整頓・清掃・清潔・躾)の徹底ですが、最後の躾は前段階の4Sが言われなくても自然にやれるという「癖づけ」です。この癖が身についている現場は強いですね。
●私の友人の一人がある中小製造業の企業再生を、3年かけて成功させましたが、その会社では始業後30分4Sを現場全体で励行したとのこと。今では社長が1時間やろうと言い出しているそうです。常識的には4Sで付加価値が上がるわけではないから、始業と同時に機械を動かすことと考え勝ちですが、汚く、雑然とした現場では、探し物などがやたらと多く、まず生産性は上がりません。
●きれいな職場で働くことは気持ちがよいものです。和やかで穏やかな気分になれます。その結果自然に気持ちが前を向くようになるでしょう。前を向いていれば、工夫するようななります。工夫すれば成果が上がります。
●4Sを「癖づけ」するために、始業後機械を止めたまま全現場が、ほうきや塵取りを持つようにしたことは勇気がいったと思います。しかし、現場の上から下まで一人ひとりに躾をするには、それは有効な方法だったのでしょう。現実にその会社は業績がV字型の回復をしたそうですから。
●この「癖づけ」が本物になれば、始業後機械を止めなくても4Sがやれるはずです。落ちているゴミを言われなくても拾う、使い終わった工具はすぐ決められた場所に戻すというようなことが、自然にできるようになれば、わざわざ4Sタイムなど設けないですみます。
●話しは飛びますが非常勤講師で出講している女子大で3年生を相手にしているのですが、就活に入っているため、番外ではありましたが、新入社員セミナーで使用しているシートをみんなに渡して考えさせました。先日の、今年最後になった授業の日でした。
●シートは「新入社員に求められる意識と決意」がタイトル。求められる意識は「目的意識」から「コスト意識」まで8項目。それぞれの項目には内容が解説してあります。それに対し、「あなたにはどうするの(決意)」を考えさせます。
●本当は25名程度の学生を相手にしたかったですが、選択科目ですからその倍以上集まりました。50名を超えるとゼミ方式はムリ。また2割程度は単位だけほしいというレベルの人たちですから、やり難いですね。昨年はぴたり25名だったから本当にやりやすかったです。そのため、学生のアンケート評価も満足すべきものでした。今年多く集まったのは口コミがあったかも知れませんね。
●講義は1回ごとの完結にしないと学生が満足しないという親しい教授のアドバイスで、1昨年評判の悪かった内容を昨年から変えました。アドバイスのお陰で、学生側から見れば楽しい講座だったろうと思います。その前は事前に提出したシラバス(講義概要)に従って忠実に進めました。その結果は学生の講座アンケートで惨めなほどに辛い評価を貰いました。
●企業へ行っては、CS(顧客満足)の大切さを説いている自分にとって、この評価は厳しい批判でした。大学全入時代を迎えた今、学生が真の主役であることを教職員が心底自覚をしないといけないなと、私自身も反省しました。1割横を向く人間がいるのはやむを得ない、2割面従腹背がいるのも仕方がない、しかし残り7割に満足を与えられないような教師は失格であると、その時は思い知らされましたね。
●その反省の上に立った昨年は、自分としては満足すべき成果でした。そうしたら今年は予想の倍の入り。これには参りましたが、自分のスタイルを変えないでやった結果、間違いのない評価になっています。授業中にやったワーク(セルフワークやペアワーク)の内容を名指しで発表させた人には出席簿にチェックをしますが、当たらなかった人には出席票を渡し、代書防止も兼ねて今日の授業の感想を書かせます。
●今回の「新入社員に求められる意識」については、就活に入っている学生がほとんどなので、「役に立った」「アルバイトのケースと違う自覚を持たなければいけない」「こんなに多くの意識(気づき)をしなければいけないのか」「正社員になることはプロの自覚が大切」などと生々しい感想が寄せられています。中には「今日は本当に有難うございました」という感謝の言葉までありました。
●非常勤講師なんてという仕事は、報酬としては惨めなものです。客員教授に較べればコマ当たりの単価は約4分の1です。ではなぜ実務家がやりたがるのか。それは自分のプレスティジを高めることが大きな理由ではないでしょうか。
●人間、本当の仕事の意味は「自己実現の欲求」を充たすことにあると思います。女子大生の中にはお世辞があるのでしょうが、素直な気持ち、前向きな気持ちをそのまま投げられると、今日教えに来てよかったな、とこちらも素直に喜ぶことができます。この仕事を通して得られる静かに湧き上がる喜びを自己実現と言わないで、何と言えばいいのでしょうか。これこそお金なんていう下位の欲求とは根本的に違うものなのです。
●お金がなければ生活が成り立ちません。しかし、お金で自己実現という最高度の欲求は買えません。これが人生です。
どうか来年も良い年でありますように。
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          株式会社総合経営センター
           代表取締役社長 加藤 靖慶 
             (中 小 企 業 診 断 士)
      ★ ご意見・ご感想をお待ちしております。
         E-mail:katoh@skc-katoh.jp
URL:http://www.skc-katoh.jp/
           経営革新サポーター&経営パートナー
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以上ですが、加藤先生は社団法人中小企業診断協会愛知県支部(会員数約540名)の支部長をされています。
会員構成は独立したコンサルタントから、税理士、弁護士、公認会計士、社会保険労務士、行政書士などの有資格者。中小から大手企業のサラリーマン、などなど立場も事情も目的までも違う集団に対して見事なリーダーシップを発揮されています。

もちろんまったくのボランティアです。
以前にも一度このブログでご紹介しました(2007年7月14日)が、「会員のために“使命感”を持って取り組むことが自分の責務」と仰っていました。
そのお考えは、素晴らしいことでいつも多くの示唆を与えてくれます。

会員は「権利」とか「平等」と称して様々なわがままを言います。
「何でそんな風に考えるの?」と首をひねる発言もあります。そのことに対しても真剣に受け止め最大の対応を試みる支部長の後姿には敬意を表さずにはいられません。
ほとんどの意見が「私欲」であることが見え隠れします。

それでも「使命感」で時間を割いていらっしゃいます。本当に頭が下がります。
お会いしてから16年になりますが、尊敬している目標とさせていただいている存在です。
中小企業診断士になったからこそ出会えたことにとても感謝をしています。






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