ダイニーマのコードを使ったのは、こちらです。
備忘録的に書いておきます。
・ハブはシマノXT765 36H。センターロックのディスクブレーキ用ハブです。
・リムは懐かしのアラヤRM-910DH(36H)を選択しました。
(手持ちのホイールからバラして流用。そのホイールはRM395TeamXCリムで復旧予定)
・テンションコードはダイニーマの径1.6mmコード、耐荷重320kgf。
・専用のハブフランジとニップル、タイコは、壊れたテンションディスクから流用。
作業の流れは以下の要領です。
1)ハブフランジの取り付け
2)テンションコードの編み込み(ラジアル方向)
3)ハブのセンタリングとテンション調整、カシメ
4)テンションコードの編み込み(円周方向)
5)コードのテンション調整、カシメ
6)ホイールのセンター出しと振れ取り
以下、簡単(?)に説明します。
(自転車のホイールのこととテンションディスクが何なのか知らない人にはさっぱりな説明ですが、ご容赦ください。m(_ _)m)
1)ハブフランジの取り付け
テンションディスク専用のハブフランジをリアハブに取り付けます。
取り付けのためのボルト&ナットが不足していたので、ホームセンターで調達してきました。径2.6mm×8mm×9本の皿ボルトです。ネジロック剤を使って取り付けます。
このようにクリアランスはギリギリ。6穴ボルトタイプのハブには取り付けできません。
ネジを取り付けたところ。
専用フランジを取り付けたXTハブ。
2)テンションコードの編み込み(ラジアル方向)
今回使うコードは純正のケブラーコード(径はおそらく0.8〜1.0mm)よりも太いので、純正と全く同じ編み方はできません。思案した結果、シンプルな編み方にしました。
純正の編み方はこちら。
編み込みの途中で手を緩めると簡単にばらけてしまうので、押さえながら必死に編んでいきました。
3)ハブのセンタリングとテンション調整、カシメ
片側一周分を編み込んだところで、コードの両端をリムに仮止めします。ハブがセンターに来ていませんので、少しずつコードをずらしてセンターに来るようにしてやります。 定規を使って確認しながら調整し、だいたいセンターに来たところで、反対側も編み込みます。
両側とも編み込めたところで、再度ハブのセンターを出してやります。1mm以下くらいの誤差でセンターが出せたので、次はコードを引っ張り、初期伸びをとりつつテンションを上げます。(ここではまだニップルの締め込みはしません。ニップルはぎりぎり外れない程度にしてあります。)
手で引っ張れる範囲でコードのたるみがとれたら、コードをアルミのカシメ材でカシメます。
おお、ホイールの形になってきました。
4)テンションコードの編み込み(円周方向)
テンションディスクの一番の特徴は、この円周方向に張るコードです。
専用ニップルに接続するタイコに引っ掛けるのが純正仕様ですが、コードが太いのでこの方法がとれませんorz。
こちらも考えた末、ニップルに巻き付けることにしました。円弧の弦を張るように、順番に編んできます。
5)コードのテンション調整、カシメ
円周方向のコードを左右とも編み込んだら、こちらも初期伸びをとりつつテンションをかけていきます。緩みがなくなったところでカシメます。
今回のテンションコードは両側あわせて4本から成っています。(純正は、おそらく2本です。)
純正には有る、最外周のコードは、今回は張らないことにしました。
6)ホイールのセンター出しと振れ取り
以上でコードの編み込みは完了です。
センターゲージでリムの左右位置を確認し、センター出しをします。縦振れも最初のうちに減らしておきます。
今回は、センターの調整をした時点でかなりテンションがかかり、いい感じになってきました。
スポークと違ってどこまでテンションを掛けていいのかよく分からないので、いずれ走り出したらクリープ伸張もあるでしょうし、無理しない程度に仕上げました。これで振れ取り完了です。
コードなのでテンションがかかっても手触りはやわらかですが、いい音がします。これは、ラケットのガットみたいな感じですね。(ヨネックスさんにテンションディスク作ってほしいなー。)
はやる気持ちを抑えつつ、タイヤとローター、スプロケットを装着。
で、完成です。
うーん。感動。ニューバイクが組みあがったときのような、わくわく感で満たされました。
実走してみます。おお、普通に走れる!。
ここまで、何年越しのプロジェクトだったか覚えていないほど、代用コードの選定に時間がかかりました。(まあ、ほったらかしだったり。)
しかし今回、いいコード素材が手に入ってしまうと、あっけないほど早く出来上がりました。(駆け足で説明していますが、組み上げるのに4日間くらいかかっています。)
いやー、嬉しい。
そう、嬉しい。なんだか嬉しい。
846さん、これみたらなんて言うでしょうか。