男子2リーグ統合の手腕評価 バスケ協会新会長に川淵氏
朝日新聞デジタル 4月14日 17時45分配信
国際バスケットボール連盟から無期限の国際試合禁止処分を受けている日本バスケットボール協会の新会長に、元日本サッカー協会会長の川淵三郎氏(78)が就任することになった。川淵氏は国内男子の2リーグ併存問題の解決などにあたる作業チームのチェアマン、男子2リーグを統合してつくる新リーグの初代理事長も務めており、日本バスケット界の要職三つを掛け持つことになる。
関係者によると、当初は日本協会の梅野哲雄会長代行が昇格する方針だった。しかし国際連盟が、過去の協会運営に関わった人材の起用を認めない方針を出したため白紙に。国際連盟は2リーグ統合などを着実に進める川淵氏の手腕を評価し、次期会長に強く推したという。
日本協会は昨年11月から一切の国際試合を禁じられており、現状では今夏に開かれるリオデジャネイロ五輪予選に出場できない。大会に間に合わせるには新リーグの参加チームや協会の新体制を5月中旬までに国際連盟へ示し、6月中旬の会議で承認を受け、処分を解いてもらう必要がある。残された時間は少なく、関係者は「川淵さん以外に誰がやれるのか。これが唯一の選択肢」と話す。
協会内に新設される事務総長にはJリーグ常務理事の大河正明氏が就任する。初代Jリーグチェアマンの川淵氏に続くサッカー界からの転身だ。強まるサッカー色に、バスケ界からは反発の声も聞かれる。ある地方協会関係者は「バスケ界の人間が排除されるのも、国際連盟の言いなりなのも許し難い。このままだと、日本協会に協力しないと言い出す関係団体も出てくるだろう」と話している。(清水寿之)
朝日新聞社

0