「魅惑の国、イエメン〜2009.2.8−2.21〜」
中東
イエメン
イエメンと言われて皆さんは何を想像するだろうか。
アラブ、砂漠、危険、・・・それとも聞いたこともないし何も思いつかない?
「まるでアラビアンナイトの世界だ」降り立った人は言う。
「お菓子の様な街並みでロマンチック」女の子の目は輝く。
「本当に行ってみたい憧れの地」旅人は語る。
様々な形容で表現されるここイエメンは、かつてその恵まれた気候や立地から海のシルクロードの重要な拠点として栄え、「幸福のアラビア

」と呼ばれた。
しかし、いつからか石油を発掘した他のアラブ諸国に置いていかれ、今では世界最貧国のうちの一つとも言われている。
なのに何故、これほども人々を魅了してやまないのだろうか?
それは何よりも
イエメンの人たちの屈託の無い笑顔、
陽気な笑い声、
伝統を守り続ける不屈の精神、
お金が無くても
本当に毎日を楽しそうに過ごす人たちがいる。
これぞ
正に「
幸福のアラビア
」の本当の意味なのだと感じさせる魅力がこの国にはあるからではないだろうか。
今回は
「世界最古の摩天楼都市
」、そしてもちろん
「世界遺産
」でもある首都サヌアのスークに皆様をご案内しよう。
お菓子で出来たような建物が並ぶ旧市街を見上げながら、まずは市民の生活の場、
スーク(市場)に降り立ってみよう。
スークへの入口、バーバルヤマンをくぐると
ジャンビーアと言う小刀を腰にさした人々で溢れかえっている。
伝統的な衣装に、三日月形の小刀。
これだけで、
どこか違う時代にタイムスリップしてしまったかのようだ。
通りに一歩入ったとたん、謎の帽子を売りつけられる私。
バケツを逆さにした様なこの帽子。さすがにお断りしました(笑)
カバン

のスークの横では、
デーツというナツメヤシの実

のドライフルーツが売られている。
アラブではコーランや、アラビアンナイトの物語にも出てくる伝統菓子だ。
目がチカチカするようなスウィーツ

のスークに
干し肉

(?)のスーク
かつては金

と同等の価値があると言われたイエメンの
乳香
は千と千尋のかまじいの所にあるような、小さな引き出しいっぱいに売られている
靴

のスークに
シーシャ(水たばこ)のスーク
スパイス

のスークに
イエメン

男性の誇り、ジャンビーアのスーク
少し路地に入ると、へんてこりんな格好をした日本人が歩いていたり(笑)
子供たちが遊んでいたり
何故か農業用一輪車で休んでいたり(笑)
黒ずくめの女の人

がベールを脱ぐと
実はこんなデーハーな服


を着ている事を発見したりする
柄布のベールを被っている女性たちは物乞いや未亡人たちだ。
イスラム色の強い国では女性の教育&社会進出が遅れているため、夫が亡くなってしまうとお金を稼ぐ手段がなく、物乞いをしたり、アンダーグラウンドや他国で体を売って生活する女性もいるそうだ。
他にも、「一人前の証


」ジャンビーアを付けてお店番をしている少年や
ラクダのゴマ引きなどの光景に遭遇出来る
しか〜〜〜し!!
イエメン人と言ってかかせないのはこれであろう。
その名も
カ・ー・ト
カートはイエメンの人々にとって欠かせない嗜好品である。
軽い覚醒作用があるとも言われているが、それよりも友だちとしゃべったり、家族と語らうのに欠かせない他のアラブ諸国で言うとチャイ(お茶)の様なものだ。
カートは他のアラブの国々で禁じられているため賛否両論の品であるが、作用は本当に微量で酒やコーヒーに慣れている他国の人々にはほとんど何も感じられない。
カートがあるからこそ、貧しきこの中でも秩序は保たれ、
カートがあるからこそ、それに費やす時間による労働の低下などがさけばれる、
しかし、イエメン人にとっては
万能の神秘の食べ物なのだ。
そして彼らはこれをずーーーーーーーーーーと、
ずーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーと
ずーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっと
噛み続ける。
午後になると男たちで溢れるカートスーク
そしてその味は
・・・・・・苦い
彼らは午後から夜中までカートを噛み続け、それを捨てる事なく頬に溜め続ける。
私も挑戦
けど、敵わなかった(TдT)
まだまだ語り尽くせない魅惑の国、
イエメン
次回の冒険にまたご期待あれ(ノ∀`)

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