ようやく猛暑から解放され、すっきりと晴れた空や爽やかな風に秋の気配を感じ「気持ち良いね!嬉しいね!!」は、近場ウォークを共にした友人との会話だ。
雲の上に頂を現した富士山の姿に、歓声をあげたのはいつものこと。
目の前に広がる田んぼはいつの間にか黄金色になっていて、その美しさに見とれてしまうほどだったけれど、強風をもたらした台風15号の影響で稲穂が倒れている田もあり、収穫に影響がないか心配してしまった。
台風15号といえば千葉県に甚大な被害をもたらし、いまだに続いている停電や強風被害などで日常生活がままならない状況のニュースを見るたびに、胸が痛くなるのは私だけではないだろう。
実は我が家も停電エリアに入ってしまい、不自由な思いをしたのは東日本大震災時の計画停電以来だった。
道路を隔て50mほど離れたエリアは通電していたのでそう長くはかからない?と思っていても、不安がつのってしまう。
結局14時間停電だったけれど食品の保存や情報収集に苦慮し、暗くなる前に復旧した時にはホッと胸をなでおろして、普通に暮らせることのありがたさを思い知った。
我が家は停電だけで済んだけれど、屋根が飛ばされたり農作物用のハウスが壊れたりなど、身近な場所での被害もあり、やはり他人事ではない。
心地良い風に吹かれながら鳥のさえずりを聞き、空を見上げれば刻々と姿を変える雲が漂っている。
被災された方々には申し訳ないが、穏やかな時を過ごせることに幸せを感じた。
自然の猛威に慄くことが増えたからか、いざという時には助け合い、そして自然の恩恵にはさらに敏感になりたいと、そんなことを再認識した友人との時間だった。