2015/10/16

忘れられない上司の教え  独り言

蘇州勤務時代、あるお得意様の社長と部長さんの接待に、当時勤務していた会社の日本本社の取締役も日本から出張に来られ、蘇州市内の料亭で接待した事があった。

私は現地採用日本人社員として、その日、電車で蘇州入りされるお客様(つまり社長と部長さん)を蘇州駅までお迎えに行き、お二人をタクシーに乗せて、お店までお連れするという任務を任された。

その日はあいにくの雨、雨というだけでもタクシーを捕まえるのは大変なのに、しかも蘇州駅でタクシーに乗らなければならない。私は、中国人も顔負けというすごい勢いで、順番もある程度抜かしながら、何とかVIPのお客様をタクシーに乗せ、料亭まで行くことができた(もちろん、そのお客様たちは私のすごい勢いに驚かれていたが・・・いや、そのくらいしなければ、いつになればタクシーに乗れるかなんて分からない状態だったので)。

そして、料亭に到着してすぐ、タクシーから降りるなり、私はその部長さんだけに聞こえるよう、その時問題となっていた納期について、納期調整が困難という旨を伝えた。それを横で聞いていた本社取締役の方が、接待終了後、私に指導して下さった。

「君は、ずっと納期の問題を抱えていて、苦しい思いをし、それをお客さんに伝える事で、ほっとした、満足したかもしれない。でも、お客さんは、さぁ、これから楽しもう、という接待の直前に、そんな仕事の話しを聞かされてどう思うだろう?話しをするのにも、タイミングというものがある。別に、今すぐ話さなければならない問題ではないのだから、接待の後や、明日に言っても良かったのではないだろうか?」

私は未だに、その時のことをすごくよく覚えている。その以前、「悪い事が起きれば、何でもできるだけ早く報告、知らせるようにする事」と指導を受けていた。私はその指導を守り、何でも早く物事を解決しなければ、とばかり考えていた。ところが、相手の気持ちを考えてまで、仕事を進める事をしたことがなかった。

この時の取締役の方の言葉は、未だにずっと心に残っている。仕事に関わらず、子どもに対しても、何か言いたい、話したい・・・と思った時、いつもまず、自分に問いかけてみる。

「その事は、今言ってもいいタイミングだろうか?どのタイミングで言うのが一番いいだろうか?」・・・と。

当たり前の事なんだけれど、でも、やはりこれができない人というのもいて、もちろん私も時にはそういう言動になる事も有りうるので、こういう事がきっちりできる、空気を読める人でありたい、といつも思う(それがなかなか難しいのだけれど)。
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