今月のテーマ 

2009/4/14

食道裂孔ヘルニア@  臨床レポート

さていよいよ患者さんを診ていきます。

患者さんは72歳の女性です。

主訴は胃の部分の膨満感、膨隆感
その他の症状は、右肩の痛み、左股関節の痛み、左足の親指の付け根の痛みです。

食道裂孔ヘルニアと1年以上前に診断を受けてから薬を飲み続けています。
飲んでいる薬は何と11種類、ちょっと多すぎるような気がします。

既往歴は27歳の時に虫垂炎で左下腹部の開腹手術で虫垂を摘出、60歳の時に胆のうガンを内視鏡手術にて胆のうを全摘出しています。

食道裂孔ヘルニアの原因になりうる肥満を解消するために、体重が61キロあったのを53キロまでダイエットしたそうです。


患者さんに膨隆感を感じる腹部を示してもらい、触診してみると握りこぶし位の硬いものがあります。横隔膜もキンキンに緊張しているようで、胸郭の可動性もほとんどありません。深呼吸をしてもらっても、つっかえた感じがして上手く吸えないようです。胸郭は全く膨らむことなくこれでは横隔膜が下がりっぱなしです。

身体の各部の可動性を診ていくと、足の趾の可動制限、足首の背屈制限、股関節の伸展制限、骨盤の左シフトなど運動が十分でない人の典型的なパターンです。上半身は胸郭の回旋、伸展制限、上肢(肩関節)の可動制限などがあり、つまり不良姿勢のままで身体のあちこちが硬くなっている状態です。

身体全体の姿勢を診ると、おしりは後ろにつきだして、腰は反りすぎ、背中は猫背になって、首から背中にかけての肉が大きく盛り上がっているようです。

1日目は問診とこのような検査を中心に進めます。

先に下肢と骨盤の歪みをある程度調整してから横隔膜のフリップテクニックを行い、横隔膜の緊張を緩めます。

次に胸椎の下部と腰椎の上部の可動性を上げるようなモビライゼーションをします。これは、横隔膜が後ろ側で脊柱にひっついているところなので、これでますます横隔膜が緩む(自由に動くことが出来る)はずです。

僧帽筋(首の後ろから肩にかけての筋肉)が後ろから被さっているようなので、後ろに戻すように筋肉のリリースとマッサージを行います。

ここで、胸郭の動きをサポートしながら患者さんに深呼吸をしてもらいます。何回か呼吸をした後に、始めに膨隆感を感じた腹部を確認してもらうと、こぶし大の硬い部分がかなり柔らかくなっています。呼吸時のつっかえた感じもありません。

今日の施術はここまでにして、次回までに状態の変化を患者さんに観察してもらいます。

また、左足の指の痛みは足底の筋肉の筋力低下によりアーチが下がってきた事が原因だと判断したので、足底筋の筋トレを指導して終了にします。

長くなりそうなので、2〜4日目は次回にします。
0



コメントを書く


名前
メールアドレス
コメント本文(1000文字まで)
URL




teacup.ブログ “AutoPage”
AutoPage最新お知らせ