2009/6/15
非常勤研究生 顎関節症
週末の土・日の二日間は東京でのコアコンディショニング協会のワークショップセミナーに参加してきました。
参加者のほとんどが、アドバンストトレーナーの資格取得者でしたので、いろいろと認定試験についての話を伺うことができました。
1年前くらいまでは認定試験に合格することはさほど難しくなかったので、どんどん認定者が増えていくなかでコアコンディショニングのあり方や広まり方が、協会の理想とだんだんかけ離れていってしまったようです。そのため、今回、テキストから一新してトレーナーのレベルを全体的に引き上げようという事になったそうです。
私の場合、その移行期に受験をしてしまったので、さんざんな結果になっているのですが
、よく考えると新基準に合わせて勉強をする事が出来ることは、結局は自分自身のレベルが上がることになるので、合格、不合格にこだわらず、より深い内容の勉強が出来ることを喜びに換えて取り組んでいきたいと思っています。
さて、前回のブログの続きですが…
チャンス到来で、私は緊張しながらも丸山教授に夢中で話をしていました。
「カイロプラクティックの治療院に来院される患者さんの中で、咬合や噛み合わせの問題によって上手くいかないケースが多くみられるのです。」
と私が話すと、
教授は
「君はどのようにして咬合や噛み合わせの問題が原因になっていると解ったのかい?」と質問されました。
私は、
「噛み合わせや歯科治療の影響で上手く噛むことが出来ないと思われる所で木製の舌圧子を噛んでもらうと症状が軽減し、他の場所で噛んでもらうと症状はほとんど変化しないんです。また、噛んでもらう場所を細かく変化させると症状もそれに合わせて変化するので、一番軽くなるところを見つけて、患者さんに家でも噛んでもらっています。」と答えました。
教授はにこにこと微笑みながら、
「へー、自分でその事に気がついたのだね、おもしろい!」
と言われました。
次に私が
「歯科治療が咬合問題の原因になっている事もあるような気がするので、しっかりと咬合や噛み合わせ、顎関節症について勉強されていて、結果も出せる先生を是非とも紹介してください!」と言うと…
「うーん、関西で本当の意味で咬合問題を出来る先生はほとんど居ないなぁ。だから今回この様な学会が立ち上がった訳だし、まだまだこれから研究をしていかなければいけない分野なんだよ。」…と、そして
「どうしてもと言うなら、うちの大学病院に連れておいで!」
とおっしゃいました。
私は
「ありがとうございます。是非そうさせていただきたいのですが、もう一つお願いがあります。私の所の患者さんを連れて行く前に、阪大の歯学部でどのような治療を実際に行っているかを見学させて欲しいのです。どのような治療を行うかを私が解っていないままに患者さんを紹介することは出来ませんので。無理を承知でお願いしたいのですが。」
とまあ、15年ほど前の私は図々しくも教授本人にこんなお願いをしてしまったのです。
すると教授はすごく驚き、そして喜んでいるような口調で
「君は若いのに熱心やな、君の言うことはもっともや!ますますおもしろい子やな。」
と言われ、すぐにパーティー会場の隅のほうにいた阪大の医局長の奥田先生を呼んでくださり、
「この子が見学に来たいと言っているから、君が窓口になって上手くいくように手配してあげてくれるか!」と言ってくださいました。
その翌週から1年間、毎週水曜日に大阪大学第一補綴科に見学に通う事になったのです。
それだけではなく、何と正式に「非常勤研究生」というポジションを与えてくださり、そして第一補綴科の全ての先生の行っている治療を私だけ自由に見て回わり、質問も自由に出来るようにしてくださったのです。
…とこの様に、私の咬合や噛み合わせについての知識や考えは、この1年間の「非常勤研究生」としてのリアルな体験から得ることが出来た物なのです。
丸山教授は現在、大阪大学の名誉教授になっておられます。
また、この時に知り合うことが出来た歯科の先生がたとは、今もおつきあいさせていただいています。
前振りが長くなってしまいましたが、次回のブログから噛み合わせと顎関節症のお話を数に分けて書いていこうと思っています。
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参加者のほとんどが、アドバンストトレーナーの資格取得者でしたので、いろいろと認定試験についての話を伺うことができました。

1年前くらいまでは認定試験に合格することはさほど難しくなかったので、どんどん認定者が増えていくなかでコアコンディショニングのあり方や広まり方が、協会の理想とだんだんかけ離れていってしまったようです。そのため、今回、テキストから一新してトレーナーのレベルを全体的に引き上げようという事になったそうです。
私の場合、その移行期に受験をしてしまったので、さんざんな結果になっているのですが


さて、前回のブログの続きですが…
チャンス到来で、私は緊張しながらも丸山教授に夢中で話をしていました。

「カイロプラクティックの治療院に来院される患者さんの中で、咬合や噛み合わせの問題によって上手くいかないケースが多くみられるのです。」
と私が話すと、
教授は
「君はどのようにして咬合や噛み合わせの問題が原因になっていると解ったのかい?」と質問されました。
私は、
「噛み合わせや歯科治療の影響で上手く噛むことが出来ないと思われる所で木製の舌圧子を噛んでもらうと症状が軽減し、他の場所で噛んでもらうと症状はほとんど変化しないんです。また、噛んでもらう場所を細かく変化させると症状もそれに合わせて変化するので、一番軽くなるところを見つけて、患者さんに家でも噛んでもらっています。」と答えました。
教授はにこにこと微笑みながら、
「へー、自分でその事に気がついたのだね、おもしろい!」

と言われました。
次に私が
「歯科治療が咬合問題の原因になっている事もあるような気がするので、しっかりと咬合や噛み合わせ、顎関節症について勉強されていて、結果も出せる先生を是非とも紹介してください!」と言うと…
「うーん、関西で本当の意味で咬合問題を出来る先生はほとんど居ないなぁ。だから今回この様な学会が立ち上がった訳だし、まだまだこれから研究をしていかなければいけない分野なんだよ。」…と、そして
「どうしてもと言うなら、うちの大学病院に連れておいで!」
とおっしゃいました。
私は
「ありがとうございます。是非そうさせていただきたいのですが、もう一つお願いがあります。私の所の患者さんを連れて行く前に、阪大の歯学部でどのような治療を実際に行っているかを見学させて欲しいのです。どのような治療を行うかを私が解っていないままに患者さんを紹介することは出来ませんので。無理を承知でお願いしたいのですが。」

とまあ、15年ほど前の私は図々しくも教授本人にこんなお願いをしてしまったのです。
すると教授はすごく驚き、そして喜んでいるような口調で
「君は若いのに熱心やな、君の言うことはもっともや!ますますおもしろい子やな。」

と言われ、すぐにパーティー会場の隅のほうにいた阪大の医局長の奥田先生を呼んでくださり、
「この子が見学に来たいと言っているから、君が窓口になって上手くいくように手配してあげてくれるか!」と言ってくださいました。

その翌週から1年間、毎週水曜日に大阪大学第一補綴科に見学に通う事になったのです。

…とこの様に、私の咬合や噛み合わせについての知識や考えは、この1年間の「非常勤研究生」としてのリアルな体験から得ることが出来た物なのです。
丸山教授は現在、大阪大学の名誉教授になっておられます。

また、この時に知り合うことが出来た歯科の先生がたとは、今もおつきあいさせていただいています。

前振りが長くなってしまいましたが、次回のブログから噛み合わせと顎関節症のお話を数に分けて書いていこうと思っています。

