2006/1/28

立ち読み:大前研一『ロウアーミドルの衝撃』  読書記録(本の感想)

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『ロウアーミドルの衝撃』表紙

今日は、現在興行成績1位を独走している
三谷幸喜脚本・監督の『有頂天ホテル』を
夫が見たいと言うので映画館に行った。

我が家は、映画を当日券の料金では絶対に見ない。
見るなら「映画の日」の千円か、前売り券料金だ。
本当に見たい映画なら公開前に前売り券を買う。
前売り特典のおまけが結構楽しみだったりする。
そうでなければ試写会。交通費と移動時間はかかるけど、
タダで早く見られることがメリットか?日頃から
映画が好きだと吹聴していると、誰彼となく試写会状を
譲って下さる。ただいただくのでは申し訳ないので、
必ず感想文を書いてお礼代わりにお渡ししている。
展覧会の招待券をプレゼントすることもある。

今回は評判を聞きつけての鑑賞なので、あいにく前売り券
はなし。そこで近くの金券ショップに寄ったら、前売り券
は既に売り切れ。『有頂天〜』の人気の程が窺える。
結局、今日は『有頂天〜』を諦めて、第2希望の
今日から公開の始まったジョディ・フォスター主演の
『フライト・プラン』を見ることにした。

ところが、いつもは週末でも比較的空いている映画館が、
大変な混雑だった。正月興行よりむしろ今の時期の方が
面白い作品は目白押しなせいか、集客も多いようだ。
いつもなら上映1時間前でも十分良い席が取れるのに、
今日は2時間前でもスクリーンに近い前寄りの座席しか
空いていなかった。
席はどうにか確保したものの、さて空いた2時間近くを
どうしよう?結局3人それぞれ自分のチケットを持って、
上映時間まで、思い思いに過ごすことにした。夫と私は
同じビルの書店へ、このところ音楽に夢中の息子は、
CDショップへ。

書店は千坪の広さ。何十という書棚がズラリと並ぶ。
それに負けじと監視カメラも何十台と天井から睨みを
きかせている。広さの割に店員の数が少ない。
尋常でない万引きの被害を防ぐにはこれしかないのか?
私は天井の監視カメラが気になって仕方がなく、
ついつい監視カメラを見上げてしまう。
これでは不審人物に間違えられても仕方ないなあ。

しかし、気になる本を見つけたら、監視カメラのことは
意識から吹っ飛んで、ついつい立ち読みに耽ってしまう。
特に経済コーナーのベストセラー本は大抵一気に読めて
しまうので割高な感じがして、購入をためらってしまう。
それでついつい立ち読みで済ませてしまうのだ。
本当はいけないことなのだけど(^_^;)。
この類の本は鮮度が命なので、図書館に納本され、
自分に順番が巡って来る頃にはもう
賞味期限切れのことが多いのだ。

今日は、新刊本コーナーに平積みされていた大前研一の
『ロウアーミドルの衝撃』(講談社、2006)を読んだ。
(よくよく見ると発行日は1月26日、ホヤホヤやん(^_^))
ベストセラーの『下流社会』で言及されているように、
社会で階層格差が広がって行く中で、
今後国民の8割を占めるであろう中流以下の人々が
どう生きて行くべきかの指南書とでも
言ったらよいだろうか?前半の現状分析は斜め読みして、
後半の具体的な提言を中心に読んだ。
主張としては以下のようなものだろうか?

・日本の中流以下(年収でいうと600万円未満)は、
世界基準で見れば、まだかなりの高収入である。
それでもなお人々が豊かさを実感できないのは、
ひとえに物価高が原因である。
特に家計を圧迫しているのは住居費・食費・教育費だ。
・規制と保護政策でスポイルされた建設業界、農業界は
コスト高で、消費者に高い買い物を強いている。
特に都心部では所有すること(住宅・自家用車など)
を止め、レンタルすることによって浮いた差額で
日常生活を充実させることが賢明である。
・官業コストも民間に委託することで、9割はカット
できる。そもそもコストカットせずに増税だけを
唱えるのは政府の怠慢である。税制も抜本改革する
ことで税収を上げることができる。具体的には
勤労意欲を削ぐ所得税や法人税を廃止し、
代わりに資産税を課すことだ。これによって
バランス・シートの誤魔化し等での徴税逃れを
防ぐことができる。直接税も商品購入段階で
課税する消費税ではなく、商品が加工され
付加価値が加わる各段階で課税される
インボイス式付加価値税を導入すべきだ。
・教育ほどコストパフォーマンスの悪いものはない。
米国にはアカデミック・スマートとストリート・
スマートという能力の捉え方があり、
前者は従来の学業エリートを指し、後者は
コミュニケーション能力に長けた叩き上げを指す。
世の大成者は実は過去も現在も、松下幸之助や
本田宗一郎のようなストリート・スマートが
殆どなのである。
後は大前氏が以前から唱えている道州制の導入
についての訴えだった。

私は『新・国富論』辺りから、大前研一さんに
注目しているのだけど、彼の斬新でダイナミックな
考えは、日本ではなかなか理解されないようで残念だ。

大前研一著『ロウアーミドルの衝撃』




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