2006/11/7

『失敗学』を知っていますか?  はなこのMEMO

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『失敗学』の第一人者、畑村洋太郎氏(工学院大学教授、東大名誉教授)

皆さんは『失敗学』という学問をご存知だろうか?
過去のさまざまな失敗事例を多角的に検証し、
失敗の起こる仕組みを解き明かし、
その予防策を考える学問である。
ここでは「失敗」を「事故」に置き換えて考えることもできる。
その第一人者が畑村洋太郎氏である。

そもそも人間は完璧ではないから、とかく失敗はつきもの。
とは言え、周到な準備と細心の注意と、
(特に組織では)失敗を防ぐシステム作りで、
ある程度の失敗は防ぐことができるはずだ。
そして一度犯してしまった失敗は、
それを検証し、原因を明らかにすることで、
次回は回避することも可能なはずである。
とりわけ人命に関わる失敗(事故)は二度と起こしてはならない。

私は、畑村氏のことを夫を通じて知った。
仕事で必要だからと、彼が何回かに渡って録画したNHKの番組
「知るを楽しむ この人この世界 だから失敗は起きる」
偶然一緒に見たことによる。
番組では実際に畑村氏が事故現場に赴き、
その時なぜ失敗したのか(事故は起きたのか)?
失敗のメカニズムを詳細に検証してみせている。

あの福知山線脱線事故の検証は圧巻だった。
事故直後の航空写真。脱線した電車の背後に後続電車、
対向車線からも迫り来る特急電車。
あわや二重三重衝突の可能性もあった大事故だったのだ。
電車内の安全システム(事故車両に接近する全ての電車に
緊急停止を通知するシステムがあるらしい)が作動しなかった
にも関わらず、多重衝突の危機を辛くも防いだのは、
たまたま近くを通りかかった主婦の機転だった
と言う。
主婦が線路脇にある緊急停止シグナルのボタンを
押したことで、事故現場に接近していた各電車は
緊急停止をし、あの事故を上回る大惨事を
防ぐことが出来たというのだ。
もし主婦の機転がなかったらと想像するだけで恐ろしい。

そして畑村氏の検証は、あの大事故の原因は、
事故車両を運転していた運転士やJRのみの責任ではなく、

利便性を求める社会の要請にもあったのだと指摘する。
利用者である私達は、日々利便性を享受する中で、
その利便性と表裏一体に存在する危険性を
自覚しなければならない
、と畑村氏は警鐘を鳴らした。

そうした人命に関わるような大事故(大失敗)でなくても、
日々の生活で『失敗学』の学問的成果は生かせるのではないか、
と番組を見ながら思った。
著書も多数のようなので、機会を見つけて是非読んでみたい。




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