2015/10/26

英国旅行4日目  英国旅行(2010年春&2015初秋)

クリックすると元のサイズで表示します

 旅行4日目、いよいよ終盤です。観光地巡りはこの日が最終日。ホテルを出発して162kmの道のりを、最初の訪問地であるコッツウォルズ地方で最も古い村カッスルクーム(Castle Combe)目指して行きました(写真はバースのバルトニー橋)

クリックすると元のサイズで表示します カッスルクームは山(丘?)深く分け入って行く印象で、舗装はされているとは言え、ニ車線の通りをすれ違う車も殆どなく、車窓から見える景色は延々と長閑な牧草地で、人の姿もなく羊や牛達が群れをなして草を食んでいる姿だけが見えました。

 2時間半ほどでカッスルクームの駐車場に到着。ここから村へは15分ほど徒歩で坂を下ります(写真は駐車場付近にあった看板)

 添乗員さんからも、坂道の往復が少し大変だとの話があり、ツアーメンバーでもご年配で脚力に不安のある方は、バスの中で待機されることになりました。

 私自身、住んでいる地域は平坦地で坂が全然無く、普段の生活で坂道を歩く機会は殆どないので、行きはまだしも帰りの上り坂を上れるのか一抹の不安を覚えました(ただし、こうしたケースでは文句を言いながらも夫がいつも手を引いてくれるので、どうにかクリアできますもし一人参加だったら行けなかったかも…)

 立派な茅葺屋根のお宅。
クリックすると元のサイズで表示します

 生垣も見上げるような高さ。辺り一帯には霧がかかっていました。
クリックすると元のサイズで表示します

 昔の水汲み場。私の地元にも、私が子どもの頃にはまだ似たような施設が残っていました。何だか懐かしい…
クリックすると元のサイズで表示します

 豊かな緑に包まれて…空気がヒンヤリとして、清澄で美味しい…
クリックすると元のサイズで表示します

 村の中心地に到着。こじんまりとして静かです。ちょうど日曜日の午前中。村の皆さんは教会のミサに参加されているのでしょうか?歩いているのは殆ど観光客?
クリックすると元のサイズで表示します

 左手に見える三角屋根が広場の中心にある東屋。古色蒼然としています。右奥に見える塔は聖アンドリュー教会(St. Andrew's Church )
クリックすると元のサイズで表示します

クリックすると元のサイズで表示します カッスルクームは「最も古い街並みが保存されている場所」として知られているそうです。最も古い物で14世紀、その他の建物も殆どが500年以上前からあるものなんだとか。一軒や二軒ならともかく、村全体が500年以上前の古民家なんて、日本では聞いたことがありません。

 もちろん、最近建てられた家もあることにはあるらしいのですが、村の景観を損なわないよう、見た目は伝統的な造りにしているそうです。

 パブも村の中心地にふたつあるのみ。本当に静かな村です。

 下の写真のように、自宅前に自家製のケーキを陳列して販売しているお宅もあるようです。添乗員さんがキャロット・ケーキをひとつ購入して、後でツアーメンバーに振舞って下さったのですが、まさにホームメード・ケーキと言う感じで、素朴な味わいでした。添乗員さん、ごちそうさまでした。
クリックすると元のサイズで表示します

クリックすると元のサイズで表示します

 民家の玄関先にたわわに実った葡萄。「えっ?玄関に葡萄?」と思わず二度見
クリックすると元のサイズで表示します

 下の写真は暫く歩いて、通りを反対側から見たところ。いやあ、本当に絵になりますね。

 添乗員さんの話では、右手にある建物のひとつが、今では冬の寝具として当たり前に使われている毛布を発明したブランケット(Blanket)兄弟が住んでいた家なんだそうです。昔からひざ掛けサイズの羊毛製の寝具はあったそうなのですが、ブランケット兄弟が今日あるようなサイズの物を売り出して、世界的に広く普及したのだとか。

 改めてウィキで調べてみたら、「14世紀頃、英国ブリストル(Bristol)在住であったフランドル人(今のベルギーやオランダ辺りでフランス語圏の出身者。フランドルは元々織物業が盛んな地域)のThomas Blanket(Blanquette←フランス語表記)が創始者」とありました。ブリストルとカッスルクームは地理的に近いので、カッスルクームに住んでいたこともあるのかもしれませんね。山(丘?)間にあって冬季は寒そうですから、ここで全身を覆うような毛布が発明されたのも納得です。
クリックすると元のサイズで表示します


 村と駐車場の往復を含めて1時間程度でカッスルクーム観光は終了。この後カッスルクームから1時間足らずで、次の訪問地、市街全体が世界遺産に登録されているバース(Bath)に到着しました。

 まずは当地の代表的な建築物ロイヤル・クレッセント(The Royal Crescent)です。クレッセントは三日月を意味し、三日月のような美しい弧を描いたこの建物は1767〜74年にかけてジョン・ウッド(John Wood)父子が手がけたものです。

 バース近郊で採れる乳白色の石を使い、114本のイオニア式円柱が並ぶ、パッラーディオ様式のその姿は壮観です。ウッド父子はバースを拠点に活躍した建築家で、郵便事業で財を成した大富豪ラルフ・アレンをパトロンにウッド父子の都市計画のもと、今日のバースの街並みが作られたのだそうです。

 ロイヤル・クレッセントの中には、建物が作られたジョージ王朝時代の生活を今に伝える博物館、ナンバー・ワン・ロイヤル・クレッセント(No.1 Royal Crescent)やバース屈指の高級ホテル、ロイヤル・クレッセント・ホテル(The Royal Crescent Hotel)もあるようです。しかし、私達ツアーは時間が限られているので、前庭でフォト・ストップのみとは言え、肉眼でこのスケール感を味わうだけでも十分インパクトがあります。圧巻のロイヤル・クレッセントを目の当たりにして、「その場に身を置く」こと自体が、まさに旅の醍醐味なんだと実感できました。

 ロイヤル・クレッセントが大き過ぎて、私のカメラのフレームには到底収まりません。脳内で上下の写真を左右に繋げて下さい
クリックすると元のサイズで表示します
クリックすると元のサイズで表示します

 違う角度から見たロイヤル・クレッセント。
クリックすると元のサイズで表示します

 ロイヤル・クレッセント近くにあった見事な花壇。
クリックすると元のサイズで表示します

クリックすると元のサイズで表示します 昼食はバース・スパ駅(Bath Spa Sta.)近くのホテルThe Royal Hotel Bathのレストランで食べました。

 なぜか昼食の写真は下の一枚きりです。豆のスープが出たような気がするのですが、記憶が定かではありません。

 写真の料理はコテージ・パイ(A Cottage Pie)と呼ばれる物で、やはり英国の伝統的な料理のひとつのようです。パイ生地に包まれたわけでもないのになぜパイ?と不思議だったのですが、帰国後調べてみたら、本来のコテージ・パイとは似ても似つかぬ料理だったようで、これもガッカリ料理のひとつに加えたいと思います。

 コテージ・パイとは小麦粉の代わりにポテトをパイ生地に用いた、元々貧しい人々の為の食事がルーツらしく、その名の「コテージ」は貧しい人々が暮らす「Cottage=小屋」から来ているようです。一般に挽肉と野菜の煮込みをマッシュポテトのパイ生地で覆ってオーブンで焼く料理を指すようです。

 バースで食べた料理は材料こそ同じような物を使っていましたが、手抜きもいいところ。ミートソースにマッシュポテトが申し訳程度に載っているだけ、と言う代物でした。参考までに本格的なコテージ・パイのリンクを下記に貼り付けておきます。

 まあ、これも所詮格安ツアーなんだからと言ってしまえばそれまでですが…

イギリス人が作るコテージ・パイ

クリックすると元のサイズで表示します


 食後は再び観光の為、バース市中心部へ。バース大聖堂(Bath Abbey)です。やはり巨大過ぎて、フレームに収まりません。

 創建は757年と古く、973年にはここでイングランドを統一したエドガー王が戴冠式を行ったとされる由緒ある教会です。現存する大聖堂は、ローマ・カトリックと袂を分かったヘンリー8世が修道院解散を言い渡す直前の1499年に建てられ、1617年に漸く完成を見たゴシック様式建築だそうで、英国でも数少ない中世の教会建築を代表するものとなっているようです。堂々たる世界遺産と言えます。
クリックすると元のサイズで表示します
クリックすると元のサイズで表示します

 大聖堂のすぐ傍に、古代ローマ遺跡を復元したローマン・バス(The Roman Bath)もあるので、常に大聖堂前の広場は観光客をはじめ多くの人々でごった返しています。今回そうした観光客からのチップを当て込んだ大道芸も見られました。以前同様の芸をイタリアのフィレツェでも見かけた覚えがあり、その時ほどのインパクトはありませんでした。とは言え、ずっと静止した状態を保つのは大変だと思います。緊張すると、すぐ背中が痒くなる私には絶対無理(笑)!
クリックすると元のサイズで表示します


 実はバースも20年以上前に、当時英国に駐在していた友人夫婦の案内で来たことがあります。覚えている限りでは、その時には大聖堂の中央のドアが開け放たれていて、中を自由に見学できました。聖堂内にパイプオルガンによる荘厳なミサ曲が響き渡り、感動したのを覚えています。

 ところが、今回訪れたのはキリスト教徒にとって大事な祈りの日である日曜日。中央のドアは堅く閉ざされ、ミサの時間帯でなければ左側のドアから入ることも可能だったのですが(その際は受付で入場料代わりに5£の寄付をします。以前来た時には受付などなく、自由に入れたのですが…)、私達の自由行動の時間はあいにくミサが行われていた時間帯と重なってしまったので、中を見学することが出来ませんでした。とても残念です

 まあ、すべて思い通りに行くとは限らないのが旅行なわけで…

 ローマン・バス(The Roman Bath)です。
クリックすると元のサイズで表示します

 紀元前1世紀にローマ人によって建てられたと言うこの大浴場(これ以外にも諸説あります)。以後、数百年に渡り浴場として使われたらしいのですが、5世紀頃のローマ軍の撤退により荒廃し、最後は洪水で泥に埋もれてしまったそうです。それが18世紀以降、当地で数々の遺物が発掘されてからは復元が進み、現在は博物館として往時の様子を伝えています。アルプス以北で最も保存状態の良いローマ遺跡と言われているそうです。 
クリックすると元のサイズで表示します


クリックすると元のサイズで表示します

 博物館に隣接して、前出のジョン・ウッド父子によってパンプ・ルーム(Pump Room)と呼ばれる施設が18世紀初頭に建てられ、温泉目当てで当地を訪れた上流階級の社交場として大いに人気を博したそうですが、現在は誰もが利用できるカフェ・レストランになっています。その脇を偶然通ったのですが、ほぼ満席の賑わいでした。

 博物館の入館料は14£(以前に比べてかなり値上がりした印象)。日本円換算で3,000円近く。前回の訪問時には入館したのですが、今回は時間的にあまり余裕がなく、バースの街を歩いてもみたかったので、入館はやめました。今回撮った写真は、ミュージアム・ショップ近くの無料エリアから見えた遺跡の一部です。

 この後、1時間の自由行動。ここでもツアーメンバーの殆どは添乗員さんと共に買い物へ。私達はまた別行動で、バースの街をブラブラ歩くことにしました。途中で海外駐在時代から馴染みのシューズ・ブランドECCOの店を見つけたので入ってみました。以前コメント欄にも書きましたが、夫は日本人離れした(長くて細め)足のサイズの持ち主なので、日本ではなかなか彼の足に合った靴がありません。今回は機会があれば彼の靴を買いたいと思っていたので、ECCOの店を見つけたのは正に渡りに船でした。

 ECCOは日本でも営業展開していますが、日本で取り扱っているサイズは28cmまで。ネット通販で海外販売品を買うことも可能ですが、かなり高い価格設定となっています。今回はビジネス・シューズを120£で購入。30£以上の商品は空港で出国前に手続きすればTAX Refundが適用されるので、実質96£程度になるはずです。これは為替レートを勘案しても、妥当な価格です。もちろん、カードで購入です。

クリックすると元のサイズで表示します 靴を購入の後、広場を離れて、街を流れるエイヴォン川沿いの道まで出てみました。そこで公園らしき場所を見つけたので、階段を下って行ってみました。

 バルトニー橋を正面やや遠くに望むことができるベンチに腰掛け、昼下がりのバースで夫婦ふたりノンビリ過ごしました。公園、大好きなんですよね

 冒頭と左の写真はそこから、バルトニー橋を撮ったものです。

 調べたところでは、バルトニー橋はロイヤル・クレッセントとほぼ同時期に完成した橋で(と言う事は、この頃はバースが都市として大きく発展を遂げた時期だったのでしょう)、対岸の開発を進める為に、地元の大地主で政治家のウィリアム・バルトニー主導の下、イギリスの新古典主義建築の第一人者ロバート・アダムの設計で造られたアーチ橋とのこと。

 上部には建物が据えられ、橋の両端は店舗が並んでいるので一見すると普通の商店街にしか見えず、離れて見ない限り橋とは分からないそうです。フィレンツェのベッキオ橋と同じ形態でしょうか?

 かなり人気のある橋なのか、私達がベンチに腰掛けている間にも、橋を背景に記念撮影したり、橋そのものを撮る人が絶えませんでした。偶然辿りついた場所でしたが、確かにそこは景観美しいバルトニー橋を望む最高のポイントだったと思います。

クリックすると元のサイズで表示します

 12世紀前半にジェフリー・オブ・モンマスによってラテン語で記された偽史書『ブリタニア列王史』(←今では地域の伝承を織り交ぜたモンマスの創作とされていますが、18世紀頃までは信憑性のある歴史書と思われていたんだとか)の中の「当地に最初に風呂を作ったブリトン王、ブラドッドと彼のハンセン病に罹った豚たちが、当地の暖かい泥に浸ることで治癒した」と言うエピソードに基づいて作られたと思われる彫刻作品もありました。来歴を知らなければ、「何だ、これは?」な作品ですね(笑)。
クリックすると元のサイズで表示します


 この後、集合場所の大聖堂前広場に戻り、ツアー一行はバスで一路ロンドンへと向かいました。

 宿泊先のロンドンのホテルへ向かう途中、ロンドン郊外のパブで夕食です。夕食を食べたパブ、キングズ・ヘッド(KINGS HEAD).
クリックすると元のサイズで表示します

 バーカウンター。
クリックすると元のサイズで表示します

 前菜の小エビのカクテルサラダ。濃厚なドレッシングの甘みが結構いけました。
クリックすると元のサイズで表示します

 メインディッシュのポークシュチュー、ガーリック・トースト添え。いつも自宅で作っているミネストローネのベーコンが、豚バラの角切り肉に替わっただけの味でした。普通に美味しかったのですが、メインにしては量的に少々物足りなかったように思います(昼食があまりにも侘しかったのでお腹がいつも以上に空いていたのかもしれません)
クリックすると元のサイズで表示します

 デザートのなぜか"ベルギーワッフル"、アイスクリーム添え。これも美味しくいただけました。
クリックすると元のサイズで表示します

 バスで店を去る時に、わざわざ数人の人が外で見送ってくれました。店の人かと思ったら、偶然居合わせた地元の楽しい馴染み客のおじさん達だったそうです。かわいい…

 思い返せば、今回の旅行では、どの場所でも出会う人すべてが誠実な態度で、親切に接して下さったのが印象的でした。それが旅行の楽しさを倍加させてくれたのだと思います。また、あえて書いてはいませんでしたが、食事の度に同席下さったツアーメンバーの方々のお人柄も、少々不味い料理さえ笑い話に変えてくれるような温かさがありました。ふと「旅は人なり」(旅の楽しさは人との出会い)と言う一文が思い出されました。

 写真はロイヤル・クレッセントに程近い場所にある、(ラテン語が語源の)「サークル」と呼ばれる円形広場(英国<欧米?>には他に「スクエア」と呼ばれる四辻の方形広場があります)沿いに建つ集合住宅。広場の円形に沿って建物も湾曲しているんですね。手前のお宅は英国ではよく見られる半地下部分が、少し広めの前庭になっていて花々が美しいです。

 一塊になっているツアーメンバーの視線の先には、ハリウッドの有名俳優ニコラス・ケイジの別宅があるらしい…有名人は有名税とは言え、衆目に晒されて大変です。おそらく、この日、彼はいなかったとは思いますが…

クリックすると元のサイズで表示します


 いよいよ英国滞在も残すところ後1日です。

3




※投稿されたコメントは管理人の承認後反映されます。

コメントを書く


名前
メールアドレス
コメント本文(1000文字まで)
URL




AutoPage最新お知らせ