2006/5/23

人生の大事なことは映画から学んだ  映画(2005-06年公開)

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映画『ホテル・ルワンダ』
現時点で、今年一番の印象深い作品です。


繰り返しになりますが、普段、備忘録として細々と興味関心
の赴くままに書いているので、今回の『明日の記憶』を
きっかけとして、(私にしては)たくさんのTB&コメント
を多くの方からいただき、その返信にてんてこ舞状態です。
できるだけTBやコメントをいただいた方のブログへは訪問
して記事を拝見し、TBはもちろんのこと、コメントも
書かせていただいていますが、時間の都合上ままならない
こともあり失礼があるかもしれません。
その節はご容赦ください。


私は専業主婦ではありますが、2年前から国立美術館で
ボランティアとして教育普及の仕事をさせていただいており、
スクールギャラリートークやワークショップ等のお手伝いを
しております。近々幾つかのギャラリー・トーク実施の予定も
入っていることもあり、昨日、今日とその準備作業として
美術書と首っ引きで作品研究(みたいなもの)をして
おりました。
児童生徒向けの対話型トーク(作品を前にして、自分なりに
感じたことを子供達に言葉で表現して貰うことを主旨とする
作品鑑賞を通じての感性&情操教育とでも言いましょうか?
作品に関する知識は本を読めば後からでも得られるもの。
本物を目の前にしているからこそできることとは、「作品と
の対話」ではないでしょうか?作品が自分に語りかけて来る
言葉を自分なりの感性で受け取ること。作品との出会いに
よって自分の脳内に起きる化学変化を楽しむこと。)

とは言え、トークをする立場としては、対象作品に関する
知識、理解は一般鑑賞者以上に備えているべきでしょう。
ということで自分なりに勉強していたのですが、学べば
学ぶほど、自分の勉強不足を痛感させられます。学べば
学ぶほど、関心の枝が広がって行くと言いますか…
(それは、もちろん学ぶことの醍醐味でもあります)。

これは映画にも言えることですね。映画を通して、学ぶこと
は沢山あります。日常生活では知り得ない世界を知る。疑似
体験する。それらに思いを致す。そしてそこから自分自身の
問題として考える。
昔『人生の大事なことはすべて砂場で学んだ』というような
タイトルのベストセラー本があったと記憶していますが、
私や映画ファンは、全てとは言わないまでも、人生にとって
大切なことの少なからぬ部分を、映画から学んでいるのでは
ないでしょうか。

先日も『GOAL!』の中でこんな台詞がありました。
「無料の診療所でしか治療を受けたことがなかった…」
英プレミアリーグでトライアル選手として日々練習に励む
サンチアゴは実は喘息持ちで、吸入薬が手放せません。
それがクラブに知られればチャンスは潰えると恐れる
サンチアゴはそのことをひた隠しにします。
しかし、大事な試合前にその吸入薬を失ってしまう。
呼吸が辛くて試合で本来の力を発揮できないサンチアゴ。
不採用通告を受けた彼は帰国を余儀なくされるのか、
といったところで、思わぬ助け船が出て、監督と話をする
機会を得るのですが、そこで監督は彼の喘息を
「そんなもの、薬で治るぞ」とこともなげに言う。
それを受けての、先の一言だったのです。
健康も金次第という、格差社会の一端を示すエピソードでは
ないでしょうか?

持てる者と持たざる者の間にはさまざまな、そして大きな
格差が存在します。資産格差、教育格差、雇用機会格差、
医療格差、情報格差、etc…
こうした格差が持てる者を益々優位にし、持たざる者の前に
越え難い壁として立ちはだかるのです。
私にはサンチアゴの嘆息と共に漏れた一言が、サンチアゴら
貧しい不法移民の苦難へ、思いを致すきっかけとなりました。

映画の台詞の何気ないひとことが社会を映す鏡になる。
これこそ映画の果たす役割のひとつでしょう。もちろん、
それに気付く感受性(アンテナ)が、見る側には求められる
のでしょうけど。できる限り感度を高めておきたいものです。




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