代官山文学ナイト:岸本佐知子さんトークショー 「リモート・佐知子の部屋」vol.18 『すべての月、すべての年』(ルシア・ベルリン 岸本佐知子訳 講談社)刊行記念
というのがやっていたので視聴申込みをして見ました。
岸本佐知子さんがその新刊のなかの一編を朗読してくれて、低めの聞きやすい、作品にあった声質でよかったです。面白かったんだけど、進行の間室道子さんの話がながいなあと思ってしまった面はありました。
ルシア・ベルリンの『掃除婦のための手引書』は、7話82ページまで読みました。3話目で、やっとこれ一人の女性のひとの話だったのかと気がついて、この作家の人生が作品の構成要素になっているんだなあとわかりました。気づくのおそ。
トークショーで、この1作めは浮き沈みの激しいルシア・ベルリンの人生をなぞるように紹介するためのチョイスだったと言っていました。
「暗黒の子供時代、チリのお金持ちドラ娘時代、アルコール依存症、病院勤務、学校の先生、掃除婦、がんの妹を看取る、刑務所で文章教室、コロラドで一人暮らし…」
この、暗黒の子供時代の話、ほんとしんどかったですが、一番わかりやすく引き込まれてしまったのもそこからでした。子供がどんどん居場所を奪われて、結局誰も助けないという話なんだもんな〜。