先日みた映画『鬼滅の刃』の感想を書こうと思っていたけどどうもじっくり書けない。ので、例によってとくによかった場面を勝手にマイトップ3しておこう。(注:まったくもってネタバレばかり)
3位 伊之助 「アイツ死んでいいと思う!」
刺された炭治郎を気づかって駆け寄った伊之助が、炭治郎を刺した人を助けるように頼まれて放つひとこと。伊之助の性格がよく出ていて笑えるし、炭治郎への情が感じられるのもよかった。その後しぶしぶ了承するも「助けたあとアイツの髪の毛全部むしっといてやる!」「そんなことしなくていいよ…」の流れまで笑った。
2位 炭治郎「俺の家族を侮辱するな!」
主人公の炭治郎が鬼に夢を見せられる。かつて鬼に殺された家族から「おまえが死ねばよかったんだ」などと言われる悪夢だ。自力で目覚めた直後に
「そんなこと言うわけないだろ!俺の家族を侮辱するな!」
と叫びつつ鬼に切りかかるシーン。夢は壮絶な地獄で観客(私)も炭治郎と同じこと考えるからこの言葉に胸がすく。
1位 煉獄さん「俺は俺の責務をまっとうする!」
鬼殺隊の最高位である柱のひとり、煉獄杏寿郎さんが放つひとこと。だけど煉獄さんのクライマックスシーンすべてがよかった。
幼い頃に病床の母親から「弱き人を助けることは強く生まれた者の責務です。」といわれた回想シーンが挿入され、彼の行動原理、正義感がどこから来ているかわかるようになっている。
だから、責務とは鬼に勝つことではなく、“列車の乗客200人の命をひとり残らず守ること”というのが分かってぐっとくる。こりゃー自衛隊とかレスキュー隊員とか、人を守る職業の人が見たら泣いちゃうんじゃないの?わたしも泣きそうになった。
と他にもいい場面はいっぱいあったけれど数日経ってよく記憶に残っていたのがこの辺。残酷な画が容赦ないので嫌悪感と感動の振れ幅が激しいのだけど、それだけに少年たちの清廉さ、ひたむきさが際立ってよいのかもしれない。
あと、登場人物の背景をちゃんとエピソードで見せて人物造形に深みを持たせていくジャンプ漫画の手際のよさを感じて、あざといぜ…とは思いつつ、やっぱりそういうところがいいのよね。と素直に言っておこう。