和山やま先生の新作、『カラオケ行こ!』(ビームコミックス)は、歌が上手くなりたいヤクザと合唱部部長中学生の交流を描いたお話でした。絶対音感を持つ組長が開くカラオケ大会は、一番下手な者に地獄のごときお仕置きが待っています。このお仕置きをされた人の手の甲を見たときが一番笑ったわ。
あり得ない設定だけどヤクザの狂児さんが「中学生をタバコの匂いさせちゃ悪い」などと吸うのをやめたりなど、意外と優しい面を見せるところが格好良かったです。ちょいちょい小ネタギャグで笑いました。前2作と比べてしまうとやや物足りない感じもしますが、短編ギャグの波状攻撃ではなく1巻完結のストーリーものというのが別の意味で尊い。キャラの設定が細かくて、好きなことを書いたんだろうなという感じを受けました。ちょっと同人誌ぽい感じもしましたね。
余談ですが、中学生の母としては、巻き込まれて中学最後の行事を色々と棒に振っているのが残念すぎて、面白いはずのエピソードも上の空ぎみという傾向となりました。