ここでも賢しげ且つ知ったかに語っていた諸々が、いざ矢面になってみればなかなかの動揺っぷり。
所詮は対岸の火事ゆえの蒙昧であったかと、つくづく想像力の欠如を痛感させられるばかりである。
そもそもが最近のトピックと指摘されていたところの施設内。
これから働こうという場所の特性を考慮するならば、就職希望の面接とはいえ事前に検査の一つもしておこうという自覚はなかったものか。
風評被害やら差別的な扱いやらと罹患者を取り巻く事情には一抹の同情もあれ、何より望んで罹る人間など一人もいないという点においては等しく被害者なのに違いはないとは思えど、ここまで軽率だと一言いってやりたくなる気持ちもまぁ分からなくはないというか実際として無念の一言に尽きる。
今時下にあって、施設側からすれば喉から手が出るほど欲しいであろう人手確保の機会。
厳しい要求もしづらい事情もあったろうが、そこはプロとしてきちんと線引きして欲しかったし、例えばその種の施設への就職を希望するに際しての事前検査の義務付けくらいの方策は早急に設けるべきであったと、身に沁みて初めて思い至るところの結果論だが。
恥ずかしい限りだ。
面会すら適わないというのは、存外にもどかしいものですよ。

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