スタジオで練習していた。
途中、ものを取りにかばんのところに行ってかがんでいたら、ガチャッと扉を開けられた。
見ると、フロントの女性がもうひとりを連れて入ってこようとしていた。
隅っこにいる私を発見した女性は、驚いて言った。
「あらら、ごめんなさい!誰もいないと思って入ってきちゃったわ〜」
「いえいえ、いいですよ」
「んまぁ、私ったら、ほんとごめんなさい!」
「いえいえ」
「やだわ、私、もう〜ごめんなさい!」
「いえ・・・」
そんなに何度もいいのにね。
今まで開けられたことくらい、何度もあるのに。
っていうか、鍵が壊れてて、開けっ放しだったりすることも多かったかな。
今は改装して、だいたい全ての部屋のドアが閉まるようになった。
そういえば、ドアが閉まらないスタジオにも、いつしか慣れていた自分に気づいた。
考えてみたら、閉まらないと意味ないよね。
さて。
明日はライブだ。
頑張ろう。

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