都城市民大学講演 原稿C 自律神経のバランス  講演

自律神経のバランスについて

もうひとつ、自律神経の働きに説明したいと思います。このことを覚えておけば、自分の身体の注意信号、自分のおかれた状態、今の病気が改善に向かっているのか、これからどうしたらいいのかがわかります。

天気と自律神経

天気が悪い時に、痛みが増したり症状がでる。気のせいかなと不思議だなと思っている人がいらっしゃると思います。たとえばむちうちの人。天気予報より当たります。テレビで、明日は晴れと言っているのに、いや、首が痛むから、雨だと言えば雨になります。
これは不思議な事でもなく、気のせいでもありません。自律神経の働きです。さきほどお話ししたように、交感神経が緊張すると、血管が収縮し(縮み)感覚や知覚は鈍くなり、副交感神経が働くと、血管が拡張し、感覚や知覚は敏感になります。

では、どいうことか?

天気のいい日は、高気圧です。高気圧とは気圧が高いということです。気圧が高いときは酸素分圧も高くなります。もっと簡単に言うと酸素濃度が濃くなります。酸素が空気中に多くなるのです酸素が多いので呼吸は浅くなります。あんまり深く呼吸しなくても充分酸素を取り込めるのです。脈は少し早くなり、血管は収縮し、心臓の拍動は強くなります。血管が収縮し、心臓の拍動が強くなるので、血圧が上昇します。

つまり、高気圧で酸素が多い晴天の日には、お仕事の神経である交感神経が良く働くということです。ワクワクして外に行きたくなるのです。晴天の日は、外に出て、畑仕事をしたり狩猟(狩り)をしたりするのに適した身体になるのです。これが理にかなった自然の働き。

では、天気の悪いとき、雨や曇りのときはどうでしょうか?天気が悪いというのは低気圧です。低気圧とは、気圧が低いということです。気圧が低いとは酸素分圧が低い。酸素濃度が薄いということです。酸素が薄いので、酸素をたくさんとりこもうと、呼吸は深くゆったりとなります。血管は拡張し、心臓の拍動はゆったりとなります。血圧は低下し、休息の神経である副交感神経が良く働きます。

つまり、低気圧で酸のが薄い、雨天の日は、お仕事に外に行くのは適していないので、家でゆっくりと身体を休める副交感神経が働くということです。

では、さきほどの話を思い出して下さい。交感神経が緊張すると、血管が収縮し(縮み)感覚や知覚は鈍くなり、副交感神経が働くと、血管が拡張し、感覚や知覚は敏感になるのでしたね。

自律神経のバランスが崩れている人は、この天気の気圧差についていけず、いろんな症状がでます。どうなるかというと、健康な人は、高気圧で天気のいい日は、お仕事の神経である交感神経が良く働き、わくわくして元気になり、外にいきたくなる。低気圧の雨の日には、休息の神経である副交感神経が良く働き、読書をしたり、音楽を聞いたり“雨もまた良し”でゆったりとリラックスできるのです。

まさに“晴耕雨読”なんです。これが、自律神経が乱れている人は、天気の時は、心臓がドキドキして、不安になり、雨の日には、ゆったりというより、だるくなって鬱気味になります。痛みを抱えている人は、血管が広がるため、痛みやかゆみ、だるさをより感じます。

天気は自分の自律神経のバランスを確認することができます。天気で症状が左右されるということは、自律神経のバランスがとれていないということです。

そして、心の働きは、天気の日にはウキウキとなり、雨の日にはゆったりとなる。心は、このように天気にも左右されているのです。身体は、大自然なのですね。

季節と自律神経

季節でも自律神経は切り替わります。夏は、暖かくゆったりとなるため、副交感神経が優位になります。このため常夏の、南の島に住んでいる人は、ゆったりとしています。逆に寒いところに住んでいる人は、我慢強く根気強くなります。
秋は、副交感神経から交感神経に切り替わる時期です。自律神経の切り替わりがうまくできないと、不快な症状がたくさんでます。鼻水が出たり、咳がでたり、痛みがでたり、かゆみがでたり、副交感神経は、排泄の神経です。出す神経なのです。

交感神経は、溜めこみの神経。冬に向けて、脂肪や、栄養を身体に貯めこみます。食欲の秋ともいいますね。食べ物を貯めておかないと、冬を乗り切れません。このため冬がある国は、勤勉になります。ボーっとしていたら死んでしまいます。日本人は勤勉ですね。冬は、交感神経がよく働きます。ですから、血圧が高くなります。

アレルギーの症状が出ていた人は、冬になるにしたがって、楽になります。アレルギーは副交感神経優位で発症するからです。だから、薬は交感神経刺激薬ですよね。ちなみに高血圧でぜん息の人は、治療に困るようです。交感神経の薬は、交感神経遮断薬で、ぜん息の薬は、交感神経刺激薬。正反対なのです。余計な話ですが・・・。

交感神経で、知覚感覚は鈍くなると言いましたが、冷えが加わると痛みに敏感になります。これは冷えと痛みの関係です。冷えると痛む人はいませんか?たとえば、手足をどこかにぶつけてもそれほど痛くありません。もちろんぶつける程度にもよりますが、寒い冬の日に、手足をどこかにぶつけるとこれは痛いですね。これが冷えと痛みの関係です。
冷えと痛みの関係は、もっと説明しなければなりませんが、後で出てきます。

春は、交感神経から、副交感神経に切り替わる時期です。溜めこみの神経から、排泄の神経にかわるので、症状がたくさん出ます。春は、いろんなものが動き出し、出てくる時期です。“木の芽どき”と言いますね。木の芽がうずくように出てくる。痛みがうずくのです。昔の人は、うまいこと表現しましたね。いろんな症状が吹き出るようにでる時期なんです。ですから、この時期を快適に通り抜けられる人は、自律神経のバランスのとれた人と言えます。その一年は快適に過ごせると思います。

このようなことをあたまに入れて、病気の人は、天気に左右されない、秋口、春先に症状がいっぱいでないようになれば、その病気は快方に向かっていると言えます。参考にして下さい。

一日と自律神経

一日の中でも、自律神経は変化します。朝は、副交感神経から交感神経にきりかわる時間帯です。ゆったりとした睡眠から、お仕事の神経に切り替わるのです。ですから、血圧が上昇します。身体の冷えている人は、特に上昇します。早朝時高血圧と言われます。これは、身体を普段から温めて、冷え症を改善すれば治ります。冷え症の人が、そのまま冷えてしまわないように、早朝に血圧があがるのです。

ちなみに、朝の3時から5時の間が、気温も下がり、体温も一番低い時間帯です。この時間帯に、いろんな健康上のトラブルが起こりやくなります。昼間はそのまま交感神経が優位です。夕方から、交感神経から副交感神経にきりかわります。そして、家に帰って、副交感神経が優位になり、ゆったりと食事をして風呂に入り、睡眠をとるのです。

これが一日のリズム。どこか、バランスが崩れていませんか?

ストレスと自律神経

精神的なストレスや肉体的な無理は、交感神経を刺激します。交感神経が緊張すると顆粒球(炎症系の細胞)が増え身体中のいたるところで炎症が起こります。これが持続すると、その延長線上に様々な病気、高血圧、糖尿、高脂血症、胃潰瘍、不眠、神経症、ガンなどの難病が待っています。いくら元気でも、生身の身体です。

仕事と休息つじつまが合わなければ、遅かれ早かれいつか破綻します。普段から休息をとってつじつまを合わせましょう。特に無理をしたら、その分休まないと破綻します。つじつまが合わなくなるからです。

呼吸と自律神経

息を吐くときは、副交感神経、吸う時は交感神経が働きます。自分の意思で自律神経にアプローチできるのは呼吸です。だから、呼吸法などの健康法があるのです。

Dへ続く

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