「あめりかアルバム No.11 クレイジーな人々(教授編 その1)」
アメリカ留学記
<序文>
アメリカでは「クレイジー」というのはほめ言葉らしい。
「アナタはクレイジーですね」と言うと「サ〜ンキュー!」と嬉しそうにお礼言われたりする。
(ただし局所的な、特に大学という特殊環境のせいかもしれないので、読者のみなさんは鵜呑みにしないほうが懸命かも・・・筆者注)
ということで、私の出会った「クレイジーな人々」の特集です。
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砂漠の中のオアシス教授

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何が砂漠かというと・・・夏休み中に開講する、サマースクールのこと。
全寮制の学校だったが夏休みの5〜8月は退寮しなければならない。
つまり・・・→留学生の私は行くところが無い。
→サマースクールを取ると寮に居れる。
→2学部専攻のため、どうしてもスケジュールがダブって、
受けられないクラスがあるので、好都合だ。
と言うことで、サマースクールを2夏取った。
(3年目からは、ツアーに参加したので・・・)
これがも〜大変!
なんせ、一学期分を2週間で修める。
月〜金、一日5時間、同じ先生、同じ教科。
一週目の金曜に中間テスト、2週目に期末テストと論文提出。
論文提出は5分遅れてもダメ
これが専門教科なら、まだおもしろいのだが、教養課程のクラスは・・・。
少しでも聞き漏らすと大変なのに、眠い眠い・・・。
「世界史」を取るとき、私は絶望感満ちて教室に来た。
・・・歴史はキライ・・・。
昔っからずっとそうだった。
何がトラウマになったか記憶に無いが、気づいたら大、大、大っキライ。
多分、向こうも私が嫌いだろう。
英語もキライだが、生きるために仕方なく付き合ってやってるが、
歴史なんか無くても、私は生きて行けるのに・・・ぶつぶつぶつぶつ・・・
<ヒーロー登場>
おもしろい! なに、この先生?
いや、別に踊ったり、歌ったり、手品したりするわけではない。
フツーに話しているのだが、ツボにはまる、はまる。
いや〜、歴史がこんなに面白いものとは、思わなかった。
名物教授とは聞いていたが、これほどとは。
そして、一番眠くなる恐怖の3時間目。
みんなが、ノートをちぎって丸め始めた。何ごと?
どうやら、サマースクール限定のイベントが始まるらしい。
始業ベルと共に、教授がジョークを連発し始めた。
爆笑とともに、最前列の生徒が、体操競技の審査員のように、数人で教授のジョークを採点(満点は4.0)。
「お〜」と言うどよめきと共に、また爆笑!
ジョーク10連発のシメは、お約束の「くだらない最低ダジャレジョーク」
ここで、華やかなブーイングの嵐と共に、紙つぶてが教室を乱れ飛ぶ。
「この先生すごいんだよ〜。毎回、新しいジョーク用意するんだ。」
と、尊敬のまなざしで話す、スピーチ課の友人。
どーりで、このクラス、異様に受講者が多いと思った。
へー、10個×10日分か・・・100個(!)
センスあるジョークは、アメリカのスピーチでは必須。
ユーモアがなければ尊敬されないので、人の上に立つ人は頭が良いだけじゃダメ、
と聞いていたが、これほどとは。
この教授も、生徒指導&男子寮監査とかされてましたが、人望は絶大。
聖書からのお説教もピカ1。
いや〜、勉強になりました。
おかげ様で、眠気も吹っ飛び、楽しいサマーになりましたわん。
「アメリカ留学記」の過去ログは、こちら↓
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