手を使う手を使う  

●宇野千代さん

気持ちが落ち込んだ時、読むと元気になる本が何冊があるとずいぶん助かります。

私は宇野千代さんの本もその中の一冊です。「特に行動することが生きることである。」(集英社文庫)はふと開いたページを読むだけで元気が出ます。
(宇野千代さん=女流作家、代表作は「おはん」着物のデザイナーでもあり、桜柄のデザインはたいへん有名です)

エッセイ集なのですが、特に最初の部分「行動が思考をひきだす」が大好き。
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頭で考えるだけのことは、何もしないのと同じことである。私たちは頭で考えるのではなく手で考えるのである。手を動かすことによって、考えるのである。・・(省略)

小説を書くのも、手が動くのである。どんな大傑作を書くのでも、手が動くである。手が動かないものはなにもない。・・・

どうもうまくいってない時って、頭の中でああでもない、こうでもない。と考えているだけで、問題を解決するための行動を何もしていないから、ますます問題自身が腐りだし、手に負えなくなってしまいます。

そんな時、理屈抜きにおもいきって行動してみると、それだけでも気持ちがすっきりし、心配していたことも取り越し苦労で簡単に解決したりします。

そして、動きながら次第に具体的に頭が動きだし、良いアイデアがたくさん出始めます。

●ルノワール

先日テレビでルノワールの特集を見ました。

実際に画家がルノワールの代表作を同じ手法で写生していきます。

普段美術館で名作をたくさんみることも、勉強になりますが、

創作過程もそれに匹敵するくらい、自分の仕事のアイデアやデザインを発想する時のヒントになりました。

写生した画家も、実際に同じ方法で描いてみるとものすごい発見があった。と語っています。

画家でも白いキャンバスから作品を書き始める時、最初からはっきりイメージできている人と、描きながらインスピレーションが湧いてくる人の二通りあると解説者は言っていました。

いろんな色を混ぜたり予想外にすばらしい色合いができ、いろんな線を描いているうちにすばらしい曲線が生み出されてくる。

これもやはり、手を動かことです。

●吉田桂ニ先生

二年間にわたり東京の市谷の設計事務所で設計の勉強会に参加してきました。

吉田先生は1930年生まれ、著書は50冊以上にわたり、チルチンびとに毎号寄稿されています。http://www.amazon.co.jp/s/ref=nb_sb_ss_i_0_3?__mk_ja_JP=%83J%83%5E%83J%83i&url=search-alias%3Daps&field-keywords=%8Bg%93c%8Cj%93%F1&sprefix=%8Bg%93c%8Cj

年6回の講義があり、毎回ハードな宿題が出ます。

自分で設計事務所を営んでいる人、一級建築士、工務店の経営者が、東北、関東、関西九州と全国各地から、吉田先生を慕って集まってきます。

講義のたびにあらかじめ出しておいた、宿題を採点され帰ってきます。

高得点者は前で課題を発表し、点数の悪い人も皆の前で図面を映し出され評価されるので、途中脱落してしまう方もいました。

私も提出前は二週間毎朝5時起きでなんとか提出していましたが、一年目は点数が取れずなんとか、課題をクリアするので精いっぱいでした。

でも、不思議なもの、とにかく毎回講義に参加し、先生の著書をしっかり読み、他の優秀な受講者の図面を参考にしながら、課題に真剣に取り組んでいたころ、無事に今年卒業できました。

頭の中で卒業は無理と思っていても、課題にくらいついて、何枚も何枚も図面を書いて手を動かしていると、そういう思考ができるようになるものです。

吉田先生は講義でよくこう話されていました。
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「設計は頭でやるもんじゃない。手と眼でやるもんだ。」

毎回宿題はCADは不可、かならず手書き
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