千と千尋と三越  

宇都宮美術館で杉浦非水展を開催しています。

仕事の帰り道、時間があったのでやっと見てくることができました。

以前宮崎駿さんが、「千と千尋の神隠しを作る時、鳥獣戯画は参考にしなかったが、杉浦非水は参考にした。」とコメントしたのが頭の片隅にありました。

また日経のコラムにも、杉浦非水の展示会を企画した宇都宮美術館をほめるコメントがあって、その内容の充実も称賛しておりました。

いや〜すごい。1965年になくられたので、一昔前の方ですが、すばらしい。今まで宇都宮美術館で見た中で、初めてもう一度来たいと感じた内容でした。(宇都宮の皆さん1月17日までです。見たい方は急いでくださいね)

日本のアールデコの魁であり、三越のポスターでたいへん有名な方ですよね。自然描写の技術を生かしたポスターや本の表紙はデザイナーの魁でもあります。

その中で特にすばらしかったのは、非水百科譜と呼ばれる写生図100枚が壁に並んでいます。そのすばらいしこと。見事です。



非水さんはこう語ったそうです。
「一つの花を写生するからには その花即ちその植物本来の生育状態とその習性を根本的に観察しておく必要がある。でなければ、たとひ写生をしてもそれは、花の色色、その識るだけで 自然の生命にふれることは出来ないのである」
「原始時代の人がいかにして物を装飾しようかと其の表現に苦しんだ気持ちを味わえ」

お花を活けるのにも、お庭を作るのにも、建築にもすべて当てはまるメッセージです。

非水さんは当時海外からのデザインを真似た人が多かったなか、身近な自然描写からデザインを発想したそうです。ポスターの図案は写生ではなく、無駄な線を省いて抽象的な絵を創造します。氷山は見える部分はほんの一部。

すばらしい展示会でした。非水さんに脱帽。

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