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一道を進むものは孤独だ。

だが、前から呼んでくださる方があり、

後ろから押して下さる方がある。


曽祖父が1889年に林業から始めた会社は創業して来年で120年を迎えます。

そして、建築部門として創部した、木りん倶楽部も来年で10周年を迎えます。


その間本当にたくさんの喜びがあり、困難にも出会いました。

その中でやはり、もっともありがたかったのは、つらい時に声をかけて頂いたお客様の気持でした。

上り坂の時に頂くお仕事も、もちろんあり難いのですが、

中には、大丈夫だろうかと心配される中、私のことを信じて、逆に励ましの意味を込めて連絡下さるお客様がいてくださることでした。

何もしなくてもお客様が来ていただける会社では、わからない有り難味。

会社に勤めていて、会社が広告を出してくれて、それを待っていればいい。

もし自分がそんな立場なら、きっと冒頭の言葉の意味は死ぬまで分らなかったと思います。

一生懸命手作りのチラシをつくり、時間があれば、自分でポスティングして回ることもあります。途中疲れてくると、人間は頭が悲観的になる生き物。

こんな地味なことをしていて、本当に食べていけるのだろうか。

でも世の中不思議です。ポスティングでも、葉書でも、出させて頂くと、させて頂いたところ以外からでも、急に問合せを頂くのです。

特に、不安な気持ちいっぱいで、歩き回った後だからこそ、その一本の電話の有り難味をしみじみ感じることができます。

先週も、外壁塗装を含め、外回りの大きなお仕事を任せて頂きました。

最初にお仕事を頂いたのは、途中何度かお仕事を頂いていましたが、10年前でした。

「あ〜、この仕事やっていて良かった。」本当にそう思う瞬間です。

毎年何かしらお仕事を頂けるお客様がいらしゃいます。

ほとんど、やらせて頂き、他にもうするところがなく、今年は散歩に使うステッキの修理を頂きました。


もう、7年前に新築を頂いたお客様がいらっしゃいます。

そこのおばあちゃんは、いつも「木りんさん木りんさん」ととても可愛がってくれました。

新たに新築されるお客様を、そのお宅にご案内すると、「木りんさんは、本当に親切にしてくれて、本当に良かった。あんたも木りんさんに頼みなさい」とジュースやお菓子を出して、すすめてくれる方でした。

4年前会社を縮小した時、直接お手紙を頂きました。「元気を出してがんばんなさいよ」ご自身もお店をしていたことがあるんで、商売する人の気持を本当に理解できる方でした。

今年の夏、たまたま家内が、ご挨拶にお伺いしたところ、今日その方のお葬式だという話を聞いて帰ってきました。

慌てて、翌日ご自宅に焼香させて頂きに上がったとき、親族の方からこんな話を伺いしました。

5月の頃からずっと入院されていたそうです。

枕元に、身内の方がお見舞いにこられていたそうですが、

そこの長女さんが、ご主人が来年定年で家をリフォームするそうで、

「その時は必ず、木りんさんにたのみなよ。」といつも枕元で言っいた。という話をお伺いしました。

しばらく言葉になりませんでした。


どんな困難に会っても、今の仕事を続けなさい。

天国からそう私に話し掛けてくれるようでした。


自分には使命がある。気づいた時でもありました。


一道を極めたい。
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