「キャバレー」と言う映画をDVDで借りてきた。1986年の作品なので、今から20年以上も前の角川映画である。主演は野村宏伸。鹿賀丈史、原田知世がめちゃくちゃ若い
舞台は50年代、横浜の場末のキャバレー。1人のヤクザが、そこで演奏するバンドに必ずリクエストする曲・・・「レフトアローン」。それをアルトで吹くのが、世間知らずのお坊ちゃん大学生、野村宏伸。彼は真剣にジャズをやりたいと思いつつ、自分の演奏に満足できずに悩んでいた・・やがて、彼はヤクザの抗争に巻き込まれ、傷つき、ボロボロになり、修羅場を潜り抜けていく中で、演奏は輝きを見せていく・・・・と言うようなストーリー。
この映画、実は今から20年くらい前にビデオで見ている。その頃は自分は大学生で、ジャズもレフトアローンも何も知らなかったけれど、サックスの強烈な音色と、レフトアローンの曲が強く印象に残った。。いつかは自分もサックスを吹いてみたいと思いつつ・・・高価なものにおいそれと手が出ず、結局それが実現したのは15年後。
50年代、60年代のジャズミュージシャンは、麻薬やヘロインにおぼれたり、事故で早死にしたり、最後は廃人になってしまったような人が多い。何となく、破滅的に終わっていく方がジャズには向いているようにも思える。
ジャズはアドリブ演奏が命。極限まで自己表現を追及した結果、苦しみぬいて最後は麻薬やヘロインに頼るしかなかったのかもしれない。けれども、それで最高の演奏が出来たのだとしたら、そういう破滅的な人生も幸福だったのだろうと思える。
自分には全く才能はないけれど、もっと若い頃からサックスやジャズをやっていたりとか、もしも才能が少しでもあったなら、売れないジャズミュージシャンにでもなりたかったな・・とか思ったりする今日この頃。。

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