詩人 薦田 愛 自作詩朗読の夕べ
2008年10月1日(水)
18:00開場
19:00開演
20:00終演
入場料500円(予約不要)
Bar WHITE HEATHER
福島県郡山市駅前1-2-5 JR郡山駅西口から徒歩5分
TEL:024-923-3221 (お問い合わせは19:00以降)
薦田愛(こもだ・めぐみ)
1961年 神奈川県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。
1989年 第一詩集『苧環論』(書肆山田)。
1990年 同詩集により第1回歴程新鋭賞受賞。
1993年 劇団燐光群公演『現代能楽集』三部作の一編「四時である」の戯曲を坂手洋二氏の補筆を受けて書く。
1995年 同劇団公演『アクバルの姫君』の戯曲を坂手氏と共同執筆。
1995年 第二詩集『ティリ』(七月堂)
2006年 第三詩集『流離縁起』(ふらんす堂)
2006年〜天童大人主催「詩人の肉聲とコトバとを聴く La Voix des poetes(詩人の聲)」に参加。現在(250回)に至るまでの参加詩人60余名中、最多の15回出演(続行中)。
足の進むにまかせる秋の日、水音の中にたつ身一つの夜、
どうしてか到来した言葉たちは、たまさか私の脳裏をかすめ、
もどかしい指先の震えとなって、紙の上に引き止められるのでした。
それは、そのような昂揚は、踊る身体の融けかける舞台の闇から、
覚えきれない科白がすべり落ちるライトの中から不意に降りかかり、
身体の重さを振り切ることの叶わないこの身は
ほんの片端を手の中に捉えたきり、決まって茫然と立ち尽くすのですが。
内からつのる名状し難いものに言葉を重ねることはできるのでしょうか。
ひとの用いる言葉が示すたしかな輪郭を、私は辿れているのでしょうか。
それとこれとは実のところ、似通っているのでしょうか。
隔てられあうあなたと私の間に、
紙の上に引き止めた言葉を差し出してみたいのです。
私に匂うその言葉、その音が、あなたにはどのように匂うのか、
探りあてたい思いも抱きながら。
どうしてか私にも到来した言葉を私の「こゑ」に換えて、
中空へ放ってみたいのです。
言葉を生き、言葉を放つ放物線を辿って
言葉の輪郭を、「こゑ」の在り処を探りにいらっしゃいませんか。


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