
このゴングはなんといっても鉄の爪フリッツ・フォン・エリックが馬場、猪木に挑戦した2大タイトルマッチに尽きる。
1971年9月3日、ザ・シークのピンチ・ヒッターとして来日したエリックは翌4日、東京・田園コロシアムで馬場のインター・ナショナル選手権に、さらに6日札幌中島スポーツセンターで猪木の持つユナイテッド・ナショナル選手権にそれぞれ挑戦した。
エリックはこの2試合でタイトルは取れなかったもののその実力を遺憾なく発揮、プロレスファンにとってはエリックを通して馬場と猪木のどちらが強いかをも見極めるような2試合であったと思う。
個人的には猪木戦の1本目に決めたエリックのストマック・クローの威力に猪木が白目を剥いて悶絶してギプ・アップしたシーンと2本目のアイアンクローをかわした猪木がエリックに決めた豪快なバック・ドロップが強烈に印象に残っている。
カラーグラビアも記事もこの2試合に尽きるが、他には同じシリーズに来日していたマスカラスの特集、特別グラフは「これがメキシコのプロレスだ!」、海外武者修行で2代目ヨシノサトとして活躍する高千穂、興味深いところではNWA総会で談笑するシーク、ドリー、エリック、また同総会においてWWWFが合併され事実上の消滅となった記事が載っている。




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