
祝 大千穐楽 Defiled
無事に福岡公演の幕がおりてよかったです。
トッツー、おめでとうございます。
全44公演、ケガなく終えて本当によかった。
初めての2人芝居で、複雑な思考を持つ青年の役を演じたトッツー。
ハリーとの共通点といえば、本好きなところと好きに一途なところ。
異常なまでのプライドの高さとか、融通の利かないところとか、尊い自分の命の使い方とかに戸塚祥太としてはきっと違和感をおぼえたまんまハリーを演じていたんだと思う。
本質的にはハリーのやったことを理解できなくても、毎回演じてるうちに役柄が憑依してきて、私にはハリーが戸塚祥太にしか見えなくなってきたのも事実で。
実際、トッツーはどうだったのだろう。
もし、ハリーの気持ちが分かるようになっていたとしたら、相当辛かっただろうなーって思う。
結末があまりに悲劇だったから。
ハリーがもっと早くにブライアンという男にめぐり会っていたら、こういうことは起こらなかったかも知れない。
ブライアン一家とめぐり会っていたら、美味しいコーヒーを飲みながら命の尊さについて語り合っていたのかも知れない。
ブライアンの紹介で可愛い女性と出逢い、幸せな結婚ができたのかもしれない。
子供を授かり、そこから命の尊さを実感しながら自分の人生を全うできたのかもしれない。
こんなことを妄想していてもなんにもならないんだけど、大阪公演を観てからずっとそんなことを考えていました。
私はブライアンの目でハリーを観ていたのだと思う。
親目線で。
自分の息子と同じくらいの年齢の青年の命を守りたくて、心を救いたくて、大きな愛で包んであげたくて、悩みに悩むブライアンの姿を通してハリーを観ていたからね。
最後は本当に衝撃的な終わり方で。
音にはものすごくビックリしたけど、彼のタイミングで終わらせられなかった無念さが最後の表情に出ていたのがものすごく哀しかったんだよね。
きっとブライアンもそういう想いだったのだと信じたい。
大阪公演の最後の日。
最後のシーンのハリーの表情が、前に観た公演とは違っていたことが唯一の救いかな。
絶望的な表情から一転してやすらかな表情になって終わったから。
あれはなにか意味をもって演じていたのか、それとも自然にそういう表情になったのか。
まぁ、もう終わったから観る側のそれぞれの解釈でいいんだけどさ。
トッツーがいつかハリーのことを話してくれる日がくるといいなーって思ってます。
トッツー
お疲れさまでした。
いい作品、いい共演者に出逢えてよかったね。
ブライアン役の勝村さん、演出家の鈴木さん、スタッフのみなさん、本当にありがとうございました。
この御縁を大切にまた新たなお仕事に出逢えますよう、心よりお祈り申し上げます。
トッツー
感動をありがとう。