第六分団では、毎月第三日曜日を「分団消防の日」として定めています。この日は朝八時から班長以上の階級の者が集まり分団運営について話し合う「幹部会」を実施し、その後九時には全団員が集まり、幹部会での決定事項の通達を受けた後、作業や訓練に臨みます。
今月の「消防の日」では、救急法の講習会を実施しました。今回は災害現場で怪我をした場合を想定し、止血の基本について受講しました。
その後心肺停止状態の傷病者に対する「AED」の使用についてのお話を聞きました。成人が心肺停止状態になる原因の一つとして、心臓が正確なリズムで血液を吐出することが出来なくなる「心室細動」という状態になることがあげられます。この状態を取り除くためには「除細動」という行為が必要になります。この行為を行なうことが出来るのは医師、または医師の指示を受けた看護師、そして救急救命士と限定されていましたが、厚生労働省の「非医療従事者による自動体外式除細動器(AED)の使用のあり方検討会」をうけ、一般市民によるAEDを用いた除細動行為が可能になりました。
この「非医療従事者による自動体外式除細動器(AED)の使用のあり方検討会」での話し合いの中では講習の受講を義務付けるかどうかについても検討されたようですが、最終的には講習会の受講を義務付けることはなくなったようです。確かに今回お借りしたAEDトレーナーを使用してみると、次に行なう事を器械が説明してくれるので、初めてAEDに触れる人も使用できるのかも知れません。
そこで何も説明を受けずに使用することが可能か実験してみました。

この団員は今年の長野県赤十字救急法競技大会に出場した選手で心肺蘇生法に関してはバッチリです。ところがAEDを手渡され、ケースから出してもスイッチの場所がわかりにくいようです。スイッチを入れ「バッドを患者の胸に・・・」という指示を受けても初めて聞く言葉で戸惑うことばかりです。
講習会などに参加し、一回でも経験があれば、その後はスムーズにいくのかも知れませんが、初めてAEDに触れる人が使用するのは少し難しいのかも知れません。
今回お話をして下さった方によると、今後一、二年位で消防署や日本赤十字社により講習会を開催するようになるとの事です。といってもAEDが普及するまでにはいろいろな問題もありそうです。まずは心肺蘇生法を確実に身につけることが大切のようです。

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