2007/6/26

社員はなぜやる気をなくしているのか  

・「なぜ社員はやる気をなくしているのか 働きがいを生むスポンサーシップ」
著者:柴田昌治
出版:日本経済新聞社
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別に後輩や部下が「やる気」を失ってるように見えるわけじゃない(笑)。
新聞か雑誌の書評で好意的に評されていたのを覚えていて、購入してみた。

書かれていることはそれほど難しいことではない。

「内発的動機に基づき、『自ら考えて』仕事をする従業員が働く組織にするためには、組織の中に『経営』『仲間』に対する信頼感、自分が何か改善・改革を発案・実行したときに、その動きをサポートしてくれるという信頼感がなければならない。この『信頼感』がセイフティネットになって、従業員は内発的動機によるアクションを起こしやすくなる。
この『セイフティネット』を創り上げるためには、組織の中で『対話』が徹底的に行われるような『場』が必要だし、何より『組織は変わらなければならない』『そのためには自分も変わらなければならない』といった『進化の思想』をもったトップによるサポートシップ(リーダーシップではなく)が不可欠である」

まあ例によって自分なりの「まとめ」なんで、誤読はありえるが、大筋のポイントは外してないんじゃないかと思う。

「失われた10年」を通じて、日本的経営は徹底的に批判され、強い「リーダーシップ」による経営論・リーダー論が謳われた。それは制度としては「成果主義人事制度」に表れていると言えよう。
ただ景気が回復基調にある中、「成果主義」「上からの経営」の限界・誤謬が見えてくるようになって(典型的なのは、日産の「ゴーン神話」かな)、かつての日本的経営の「良い部分」を組織的な経営論の中に盛り込もうと言う動きが見られるようになっている。(ただし無批判にかつての経営手法・人事制度を礼賛しているわけではない。多くはこの間における日本的経営の非合理・非効率な部分の「摘出」を評価して、のことだ)
少し前に読んだ「社員力革命」にも通じる視点だし、この前に読んだ「ホワイトカラーは給料ドロボーか?」にもそういう視点はあるんじゃないかと思う(ホワイトカラー個々人の生産性のバラつきを論じるあたり)。
具体的な例も盛り込まれていて、説得力のある内容になっているんじゃないかな。「会社全体」での取組みだけでなく、一部門からの取組みの可能性を指摘している点も心強い。

僕自身、この考え方に違和感はない。「場」の設定なんかは僕自身も認識しているし、(不十分ながらも)取り入れていきたいと考えてきたことが本書には含まれている。
ただ「230ページ」程度のこの本を読むのに、実は意外に時間がかかちゃったんだよなぁ。賛同しながら読んでるんだけど、時に「引っ掛かり」を感じてページを繰る手が止まり、あるいは行きつ戻りつ・・・。
それは結局、本書の指摘の中に僕にとって「痛い」部分があったからだと思う。
思った以上に「痛かった」ことが、「スポンサーシップ」と僕の間の距離感を物語っている。そういうことなんだろうな。
考えるべきことは多いよ、実際。

と言う訳で、昨日の会議では出来るだけ自分の発言を抑え、出席者の議論に任せてみることを心がけた。(安易?)
・・・なんだけど、結局最後のほうは仕切っちゃったナァ。
スポンサーシップ、なかなか難しいモンです。



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