2007/4/19

世界同時中継!朝まで生テロリスト?  

著者:ボリス・ジョンソン 訳:高月園子
出版:扶桑社海外文庫
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少し前に購入していた文庫なんだけど、何でコレを買ったのか、我がコトながら判然としない。
題名は「朝まで生テレビ」のモジリで、帯びの煽り(「陽気なテロリストが地球を回す?」)は映画化もされた伊坂幸太郎の作品(「陽気なギャングが地球を回す」)のパチリ。
見ただけで「B級ティスト」満載だ。
その徹底した「B級」っぷりに惹かれたのかナァ。

ただ読んでみると、結構しっかりした作品だった。
まあ勿論「一級品」ではないし、「佳作」とまでも行かないのだが、「文庫書き下ろし」の安手のファンタジーや時代小説なんかよりは遥かに手が入っているし、出来もいいと思う。作者の「教養」水準の高さも覗えるしね。
内容としては、一癖も二癖もある登場人物たちが入り乱れてドタバタを繰り広げ、あっちゃこっちゃで微苦笑、時には爆笑もののシーンが連続するという、ちょっとエルモア・レナードを思わせる感じ。(物語はレナードに比べると、比較的「一直線」だけどね)
「喜劇」ではあるんだけど、基本はイギリス人っぽい「ユーモア」で、ハリウッド製コメディや吉本新喜劇とは違い、「ベタ」ではないね。そこら辺は趣味で分かれるだろうけど、僕はこういうノリは好きな方だ。

作者はイギリスの現役議員(保守党)。しかも結構有名な有力議員らしい。
そういう観点から読むと、「アメリカ大統領を人質に取り、イラク戦争の是非を『投票ライブ』で全世界に問う」という作品の骨子、さらにその「投票経緯」辺りにはちょいと政治色を感じなくもない。
でもそう思いながらも、それらも含めてキッチリ「エンターテインメント」に仕上げているのは大したモンだと思う(個人的にはもうちょい、政治的な「主張」のあたりを膨らましても良かったかなと思うくらい)。550ページを越える長編なんだけど、「え、もう終わり?」って感じだった。

ウソかマコトか、著者プロフィールによれば、この作者、「いずれは首相にとの呼び声も高い」政治家らしい(年齢は僕より一つ上)。
こういう人物のコメントってぇのはチョット面白そうだ。
日本の政治家の場合、「面白いコメント」と言うと、下品な冗談か、芸のない暴露系のネタ(「暴言」に繋がりがち)ばっかりだからねぇ。
・・・と、最後はイギリス政界の奥深さに思いを馳せた作品であった。



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