2009/5/18

アンティキテラ  

・「アンティキテラ 古代ギリシアのコンピュータ」
著者:ジョー・マーチャント 訳:木村博江
出版:文藝春秋

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こういう科学モノの本って、はまっちゃうとグイグイ読んじゃうんだよねぇ。
僕自身は根っからの「文系体質」なんだけど、それでもかなり魅了されました。

ポイントは関係する「人」だね。
「謎」の解明に取り組む人々の、歴史の中での足掻きや、偶然がもたらす運不運、それらに翻弄される人間模様と、「謎の解明」に集約される全てがもたらすカタルシス・・・
いやぁワクワクしたよ。
最近では「生物と無生物の間」なんかもこんなかんじだったけど、ちょっとした推理小説なんかよりは何倍もスリルのある物語が楽しめた。
勿論、核となるのは「謎」そのものの魅惑ではあるんだけどね。
(邦題にあるように、2000年も前に存在した「古代のコンピュータ」である)

加えて本書の場合は、歴史的スケール感がある。

<発見された2000年前の沈没船 
引き揚げられた奇妙な謎の機械
誰が何のために創ったのか?>(帯)

沈没船が引き揚げられたのが100年前。
そこから様々な人物が、この「謎」に翻弄される。
アテネ考古学博物館館長、科学史の権威的学者、ロンドン科学博物館の学芸員、最新技術と権威ある学者を味方につけた映画製作者・・・
ついでにアーサー・C・クラークなんかが彩を添えるかと思えば、最後はアルキメデスの姿が顔見世する。
「失われた技術」ということを考えると、そこには1000年もの「闇」があるわけであり、こうした時間軸が本書の魅力の一つにもなってるんじゃないかと思う。

いやぁ正直言うと、数学的・技術的なところは今ひとつ理解が及ばなかったところもあるけどね(笑)。
「差動歯車」なんて、何のことやら・・・。
ま、そこら辺を読み飛ばしても、本書の面白さというのは十分に楽しめるということで。



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