2009/4/2

夜は短し歩けよ乙女  

著者:森見登美彦
出版:角川文庫
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<山本周五郎賞を受賞し、本屋大賞2位にも選ばれた、キュートでポップな恋愛ファンタジーの傑作!>(裏表紙)

「何じゃ『恋愛ファンタジー』っちゅうのは?」
と思いながら読んだんだけど、読み終えてみれば確かに、「恋愛ファンタジー」(笑)。

軸となるのは、京都に住む「先輩」と一回生女子の「大学生の恋愛」なんだけど、物語には徹底的に現実感がない。
三階建て電車に乗って先斗町を走る謎の高利貸しやら、天狗やら、古本屋の神やら、パンツ総番長やら、
個性的っちゅうか、デフォルメされてるっちゅうか、嘘っぱちっちゅうか(笑)、エッジ立ちまくりのキャラクターがワンサカ登場してきて、夜の先斗町、古本市、学園祭などを舞台として大騒ぎするというお話である。

まあ笑えることは笑えるんだけど、内容としてはドタバタコメディを描いたジュブナイル小説とそー変わりがないような気がする。
僕自身はジュブナイル小説も嫌いじゃないんだけど、これで「山本周五郎賞」といわれちゃうと、ちょっと首をひねっちゃうね。
古風な表現やら、本好きの心をくすぐるアイテムの列挙やらがあって、それはそれで楽しいんだけど、一歩引いてみれば、「狙いすぎ」「あざとい」と見れなくもないかな、と。
イメージ的には、
「『うる星やつら』(これも古いか(笑))を文学でやってみたら」
ってトコなんじゃないかね。
それをやる必然性がどこにあるのか・・・。
「必然性」なんて考える必要はないのかもしれんけどねぇ。

批判的なことを書いたけど、読んで楽しい本なのは確か。
それならそれでいいとも言えますな。



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