2009/3/26

小飼弾の「仕組み」進化論  

・「小飼弾の『仕組み』進化論 生き残るための”新20%ルール”」
著者:小飼弾
出版:日本実業出版社
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著名なプログラマーにしてαブロガーでもある小飼弾氏が、「仕組み化」について論じた一冊。
単なる「ノウハウ」本ではなく、「仕組み」の持つ意味(力)について語り、その哲学をベースとした、これからの「仕組み化」のあり方について語っている。
なかなか刺激的な作品だ。

副題の「新20%ルール」は、グーグルの「20%ルール」を踏まえたもの。
グーグルのルールが、
「勤務時間の20%は自分の好きなこと(自分が重要だと思うプロジェクト)に使っても良い(使わなければならない)」
というものなのに対し、小飼氏は、
「仕組み化を進めて、現在の業務を20%以内の時間に収め、それ以外の時間を新しい『仕組み』を作り上げることに費やす」
と提唱している。
グーグルの「20%ルール」でさえ先進的かと思えるのに、何とも大胆な・・・。
しかし提唱の背景を読むと、
「確かにコレだけのスピードで劇的に世の中が変革する時代においては、こういうスタンスでも取らないと生き残ることはできないかも」
と思わされる。
「仕組み化」や「見える化」で生産性を向上させていることは極めて重要な視点だが、
「何のためにそれをするのか」
という点で、小飼氏は明確なビジョンを提示してくれているとも言えるだろう。

勿論この「新20%ルール」、どんなの業種にも適用できるわけじゃない。
小飼氏の出自である「プログラマー」なんかは「ドンピシャ」かもしんないけど、製造業のラインなんかだとそういうわけにも行かないだろう。
作業系の事務職などもそこまではいくまい。
営業職の場合は近いイメージもあるかもしれないが、一定の作業が避け得ない以上、「20%」というバーに収めるのはかなりハードルが高い。

にも関わらず本書が刺激的なのは、
「何のために効率化をするのか」
に方向性を見せてくれるから。
勝間氏の「ワークライフバランス実現のため」ってのも悪くないんだけど、個人的にはコッチのほうがしっくりきたかな?
(それに「仕事」と「遊び」の境界線が曖昧になる「80%の領域」が確立すれば、そこには「ワークライフバランス」が見えてくるとも言えるだろうしね)

読みやすくて、面白く読めるけど、結構「深い」。
そんな感じの一冊ですな。



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