2009/3/22

会社に人生を預けるな  

・「会社に人生を預けるな リスク・リテラシーを磨く」
著者:勝間和代
出版:光文社新書
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勝間和代氏の最新作。
どんどん出るナァ(笑)。

光文社新書は出世作「お金は銀行に預けるな」を出したトコロで、本書もその流れを受けた題名になっている。
まあ、どちらもライフワークである「ワーク・ライフ・バランス」をテーマにした作品だからそれでいいんだけど、流れ的には最近の勝間作品の特徴である「社会的提言」を強く打ち出した作品になっている。
勿論、「リスク・リテラシーを磨く」のは個人だから、「個人としてどうすべきか」っていうのが論じられているんだけど、その背景としての社会的背景の分析や、そこから抜け出るための提言なんかに、社会的な視点があるんだよね。

<ある社会で、支配層にとって一番楽な支配体制は少数独裁制です。(中略)少数独裁制は「寡頭制」とも言います。
(中略)
そして、私は現在の日本は間違いなく、この寡頭制だと信じています。ここまで世襲の首相が続き、教育費の公的支出が対GDP比率で3.4%と、他国水準の5%と比べて低く、受けられる教育の幅が親の所得階層で決まってしまうような社会が、果たして民主的だといえるでしょうか。>(P.146〜P.147)

いやぁ、言うねぇ(笑)。
でもこの認識はあながち間違っていないというのが、僕の感想でもある。

本書の主張の柱である「終身雇用制の廃止」(他には「源泉徴収・年末調整制の見直し」「道州制の導入」)は、40代にして大企業のサラリーマンをやってる僕にはナカナカ厳しいもんがあるんだけど(笑)、実は納得感もある主張。
僕自身、「ホワイトカラーの生産性向上」には興味があるんだけど、そこを突き詰めていくと、ここら辺にぶち当たらざるを得ないんだよね。(そこんところを勝間氏は丁寧に説明してくれている)
それに自分の息子や娘のことを考えると、「う〜ん」って気持ちもある。

<私が提案するリスク・リテラシーとは、

1.身の回りにあるリスクを予想、計量すること
2.そのリスクに見合ったリターンを得られるかどうかを判断し、当該リスクを取るか、取らないかを決定すること
3.リスクを取る場合、リスクをどうモニターし、制御するのかをきめること>(P.13)

これはね、確かにこれからの時代に不可欠なことかもしれんね。

<「リスクを取れる自由はすばらしい」>(P.216)

とは今は思えんけど(笑)。

本書はかつての勝間本と違って、「具体的なスキルを教えてくれる」という点では物足りないだろう。
でもこういう広い視点で物事を考えるって言うのは僕は好きなんだよね。
スキルを上げるんだって、その「目的」はあるはずだし、その「目的」はやっぱり目線が高いほうがいいでしょう。

・・・なんで、僕は結構好きな作品です。



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