2008/12/30

年末年始  雑感

今日から年末年始の休暇。
これから妻の実家のほうに向かうところである。
戻ってくるのは4日になる予定なので、それまでは更新はストップかな?

良いお年を!

2008/12/29

ミスター・ミー  

著者:アンドルー・クルミー 訳:青木純子
出版:東京創元社
クリックすると元のサイズで表示します

「八十六歳で女性経験のない『本好き』の老人が、インターネットに接したことから始まるドタバタ劇」
「ルソーの『告白』にチラッと登場するコンビが遭遇するドタバタ陰謀劇」
「フランス文学者が教え子に抱く恋愛感情について告白した覚書」

という3つのストーリーが、「ロジェの『百科全書』」という虚構の作品を縦糸に、錯綜しながら一つの物語を紡いでいく、なかなか手の込んだ作品。
「文学界のエッシャー」という異名を作者は奉られているようだが、「確かにネ」って感じはする。
「文学を舞台にした『薔薇の名前』」っていうのも、「当たらずとも遠からず」かな?

ストーリーは基本的に「ドタバタ劇」なので、それを楽しむ分には問題ないんだけど(老人の冒険譚が何と言っても笑える)、作品に張り巡らされたであろう精緻で知的な「騙し絵」を楽しむには、一定の知識が必要となる。
ルソーなんか読んだことがなく、プルーストは「失われた時を求めて」を数十ページ読んで挫折、パンセにもモンテーニュにも縁遠く過ごして来た僕には、ここら辺の「面白み」を楽しむ基礎的な知識が圧倒的に不足している。
従って、それなりに楽しみはしたものの、本書の価値を十分に理解しえたかというと、こりゃ「程遠い」だろうね。

こういうのを読むと、欧米社会にある「教養」というものの分厚さを感じちゃう。
単なる「知識」ではなく、それを「エンターテインメント」としても楽しんでしまうという意味において。
逆にそこら辺を「嫌味」と感じてしまうトコもあるんだけど、これはやっぱり僕の負け惜しみなんだろうなぁ(笑)。

2008/12/28

いやぁ、予想以上でした。  映画

今日、一足先に妻と子どもたちは帰省。
僕は29日は出勤、30日には後を追いかける予定なので、普段より一人の日数は少ない。
と言う訳で、恒例の(笑)「家族がいない間の映画」は今回はコレ位かな?
「もうちょっと映画らしいのを」
とも思ったんだけど、なかなか評判が良さそうなので。
クリックすると元のサイズで表示します
  WALL・E

いやぁ、でもホント予想以上にいい出来であった。
後半チョット、「ウルッ」ってトコも(笑)。
スターとしばらくは、
「この調子だとまずいナァ」
ってくらいダルいところあったんだけど、イヴが登場してからは惹き込まれて、一気にラストまで引っ張られた。
ソコの浅い「文明批判」もあるんだけど(笑)、そーゆーのが気にならない質の高さがビシバシ迫ってくる。
「子供向け映画」なんだろうけど、質的には「大人向け」って言ってもいいんじゃないの?

だから
「WALL・Eって、ちょっとETに似てんじゃないの」
ってのは言いっこなしネ(笑)。

2008/12/28

なぜ、アメリカ経済は崩壊に向かうのか  

・「なぜ、アメリカ経済は崩壊に向かうのか 信用バブルという怪物」
著者:チャールズ・R・モリス 訳:山岡洋一
出版:日本経済新聞出版社
クリックすると元のサイズで表示します

何かのポッドキャスティングで紹介されていたのを聞いて、購入した作品。
良く確かめずにAmazonで購入したので、序章を読み始めてビックリ。
原書は2007年11月に書かれており、訳書さえ出版は2008年7月。
つまり原書が書かれた時点では、「サブプライーム・ローン問題」こそ表面化してきていたけど、ベアスターンズの破綻は起きておらず、訳書が出版された時点でも、「リーマンショック」は起きてなかったことになる。
その後の世界経済の急激な動き(今月に入っては日本の製造業を中心とした「実体経済」への波及も大きい)を考えると、
「こりゃ、時期を外しちゃったかな」
と思ったわけだ。

しかし読み始めてみると、これがなかなかタメになる。
本書の主テーマはアメリカ経済における「信用バブル」の生成過程とその原因、そしてその規模、崩壊の可能性にあるんだけど、原書出版時には予想規模の大きさが話題になり、訳書出版時にはその予想の正確さが明らかになっていただけあって、かなり丁寧にそこら辺をフォローしている内容になっている。
正直言ってCDSやらCDOの話んところでは、ちょっと論議についていくのが「ツライな」ってとこもあったんだけど(笑)、全体としては「信用バブル」の概要を分かりやすく伝えてくれていると思う。
今から振り返れば、作者の「予想」の正確性には驚くばかり、と言ってもいいだろう。
ここら辺、以前読んだ「すべての経済はバブルに通じる」あたりと重ねて読むと、この1年ほどの間におきた「信用バブル」崩壊の構図が透けて見える感じがする。

現在、世界経済はこの「信用バブル」崩壊をギリギリで支えようとしており、その一方で「実体経済」への波及が現実のものとなる厳しい局面にあると思う。その前提となる「土壌」がどういうものであったか、それを認識する上においては非常に役に立つ作品じゃないかな。
まあ見方を変えると、もう少し経ってから読むと、ピントが外れちゃったような気分になるかもしれないけどね(笑)。

本書が外した予想の一つが、FRBの積極的な救援の動き。
当てた予想の一つが(ま、こっちは多くの人が予想してたけど)、オバマ登場によるアメリカ政治の「リベラル」回帰。
その結果はまだどうでるかは分からないけど、どちらも「後ろ向き」ではない。
そこがアメリカの強さかもしれない。
「それに引きかえ」
ってぇのは言っても詮無いこと。

2008/12/26

御用納め  雑感

・・・ま、世間的には(笑)。
僕は来週の月曜も出勤なんだよね。

それでもお客さんの大半は今日が「御用納め」で、朝から挨拶回りで、夕方は3件連続での「駆けつけ一杯」。
・・・疲れました(笑)。

経済環境も急速に厳しくなって、何となく「年末」って雰囲気の薄い12月だったけど、こういうのはそれはそれで「イイ感じ」・・・かな?
何日もはお付き合いできないけどね(笑)。

2008/12/25

サンタさんの贈り物  雑感

クリックすると元のサイズで表示します
我が家の子どもたちへのサンタさんの贈り物は、

息子は「ウルトラマン」の人形と、恐竜図鑑。(図鑑はakamatsu家を参考にさせていただきました(笑))
クリックすると元のサイズで表示しますクリックすると元のサイズで表示します
娘のほうは、お人形さん用の「ベッド」。
クリックすると元のサイズで表示します

まあどこまで分かってくれてるのかは分かりませんが(笑)、二人とも大喜びしてくれました。

色々大変なことになりそうな世相だけど、この笑顔だけは曇らせたくないナァ・・・などと、何やら「親らしい」感慨に浸っております。

2008/12/24

山口組概論  

・「山口組概論 最強組織はなぜ成立したのか」
著者:猪野健治
出版:ちくま新書
クリックすると元のサイズで表示します

面白い。
「読み物」として実に面白い本。
でもこーゆーのが「面白い」ってのも、ちょっと困ったモンではあるかな(笑)。

「三代目田岡組長」を中心に、山口組の出自から現在に至るまでの流れを、コンパクトに、分かりやすく、説明してくれている。
「大阪」には勤務経験もあるし、「ヤクザ映画」も嫌いじゃないので(笑)、ある程度の知識はあったが、これだけキチンとした「歴史」を整理して提示してもらったのは初めて。
「へぇ」
ってことも少なくなかった。

日本の下層社会の受け皿としての任侠組織
阪神大震災等の自然災害における山口組の活動
ヤクザの事業と民間企業のせめぎあい
パチンコ利権等、警察との利権争い 等々

マフィアやギャングとは違う山口組の一側面や社会における役割など、
「確かにそうだよね」
と思う部分もあるものの、作者の立場は「ヤクザ寄りだな」と思わざるを得ない部分も少なくない。
「ヤクザ」の一面を評価するとしても、やはり問題はその「暴力性」。
個人的にはこれがある以上、「ヤクザ」という存在を許容することはできないと感じている。

・・・なんだけど、ホント面白いんだよね、この本。
これを「面白い」と感じてしまうところに、僕自身の中にもある種の「傾向」があることを認めざるを得ない。
ここら辺がまた、難しいトコなんだよなぁ。

2008/12/23

休日ゴルフ。好きな人ならねぇ・・・。  雑感

今日はお客さんのお誘いで懇親ゴルフ。
先週だか先々週だかに、「男子/女子/シニア」の対抗戦(「石川遼」くんがスター性を遺憾なく発揮しておりました)があった「キングスフィールドカントリークラブ」だった。

スタートが7時半(!)だったのと、前日に別のお客さんとの懇親会があった関係で、前日の夜から近く(五井)のホテルに泊り込んでのプレイ。
「難儀なこった」
と思ってたんだけど、前半後半ともに2時間少しのスムーズなプレイだったので、2時くらいには解散となって、
「まあ、これはこれで楽といえば楽かな」
と思い直した。
スコアのほうは「54/56」で誉められたモンじゃないけど、最近の中では悪くない数字。
何より内容に納得感があったので、その面でも悪くないゴルフだったと思う。
天気も良かったしね。

まあでも、休日ゴルフで、しかもこの季節。
仕事がらみじゃないとやらんナァ(笑)。
・・・と思ってるうちは、上達はせんのだろうがね。

2008/12/21

ファスト風土化する日本  

・「ファスト風土化する日本 郊外化とその病理」
著者:三浦展
出版:洋泉社新書y
クリックすると元のサイズで表示します

数日前、イオンに三菱商事が資本参加するといった記事が出ていた。
イオン・グループの活動がひとつの曲がり角に来ていることを象徴する出来事であった。
本書の出版が「2004年」。
本書の中ではジャスコの急速な展開がもたらしているものを「ジャスコ文明」とまで名づけているくらいだが、この数年の間に、その伸張にも翳りが出てきたということだろう。
ただし「翳りがでてきた」ということは、翻れば「ピークを迎えた」ということかもしれない。
本書で指摘されている「ファスト風土」という現象は、既に日本全土に蔓延しており、だからこそイオンの停滞が始まったというのが、正直な実感である。

本書は「下流社会」で有名な著者が、青少年犯罪の現場を見て歩く中で、「郊外化」と「道路整備」がもたらしている、全国一律の均質な生活環境(その象徴が「ジャスコ」になるのだが)に注目し、その危険性に警鐘を鳴らした作品。
マーケティングを専門とし、メディアとの距離感も近い作者らしく、「ファスト風土」やら、「ジャスコ文明」やら
「ナカナカ上手いこと言うナァ」
って感じがする。(ここら辺は「下流社会」もそうだね)
実際のところ、青少年犯罪とジャスコ文明を結ぶ因果関係には「?」ってところがない訳じゃないんだけど、「実感」としてはかなりいいところを突いてるように思える。
厳密な「分析」を求めているんではなく、社会的な傾向に対する「警鐘」に主眼があるのだとすれば、これはこれで意味のある提議の仕方なんじゃないだろうか。

世界同時不況に見舞われ、日本においても相応の規模の財政出動が必要となるのは間違いがないであろう。
その方向性が、針を戻したように、全国均一性を求めた道路整備やニュータウン造りに向かうとすれば、我々は本書が提示する「ファスト風土化」を極限まで進めてしまい、地域社会のみならず、精神的な土壌さえもズタズタにしてしまう危険性に面している。
そういう視点からも、今読んで見るのも面白い本だと思う。

(いやぁ、ジャスコには毎週くらいお世話になってるから、「ジャスコ文明がなぜ広がるのか」には一定の理解はあるんだけどね(笑)。
でも「便利」なことが「いいこと」じゃないというのも分かっているつもり。
そりゃ近場の商店街で買い物して、近所の人と人間関係作る中で子育てする方がイイわな)

2008/12/18

「失われた10年」で得たもの?  雑感

世界的な景気後退の懸念が広がり、アメリカのビッグ3の苦境が深まってくるとともに、急速な勢いで国内経済にも影が差している。
そんな中、ソニー・キャノンや、トヨタ・日産等の自動車メーカー等、製造業の雇用調整のスピード感が驚くほど早いのが目に付く。
この動きは「非正規雇用社員の苦境」という側面が強く報じられているけど、企業側の論理から言えば、景気の状況にあわせた雇用調整・生産調整を機動的に行っているということが出来るだろう。
これこそが(皮肉なことではあるが)「失われた10年」の中で日本メーカーが獲得した「筋肉質な組織」と言えるのかもしれない。
(その意味では、底を打つのが早い分、予想以上に浮上の速度も速いかも。
・・・かなり希望的観測だけど)

勿論、僕はこれをイイコトだとは思っていない。
正規/非正規社員の格差問題は、社会的な課題として論議の俎上に乗りつつあったのだが、具体的な方向性を見出す前にこうした状況に陥ったことから、その中で翻弄される非正規雇用者の苦境には、僕もまた問題意識を感じざるを得ない。
景気後退の規模・期間によっては、雇用問題はより深まる可能性もあり、その場合の悪影響は自分自身に対するものも含め、深刻に捉えざるを得ないだろう。

しかし一方でこれを契機に、表面化してきた課題を正面から取り上げ、解決への方向性を見出すことも出来るんじゃないかと、微かには期待している。
適切な社会保障制度のあり方
ワークライフバランスの推進
雇用調整とセイフティネットのバランス
長期的視野に立った、新しい産業の創設(環境等) 等々
「危機」を「チャンス」に変える可能性は必ずあるともいえるだろう。
日本以上に深刻な状況でありながら、「オバマ」に期待を見出せるアメリカには、そういう意味での「光」はあるように思う。

・・・となると、やっぱり「政権交代」かね?
少なくともそのプロセスを一回は踏んどく必要性はあるように思うんだがナァ・・・。



teacup.ブログ “AutoPage”
AutoPage最新お知らせ