2005/10/30

こまった人  

著者:養老孟司
出版:中公新書
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今日は休日出勤。
まあウンザリすることではあるが、通勤に片道1時間掛かるので、本を読むのには悪くない。結婚して子供も生まれ、読書量が減るかな、とも思ったのだが、この通勤時間のおかげで「激減」とまでは行かずに済んでいる。本作もこの休日出勤の通勤時間で読み上げることができた。
映画の方はサッパリだけどね。

「養老孟司」と言えば「バカの壁」。
何であの本があんなに売れたのか、本人も分かってないのだから判然としないのも当然だが、「当たり前のこと」というのが分かりにくくなってるのかな、という気もする。題名の良さというのもあるけど、まさかそれだけではあるまい。
あまり文章が上手いとは思えなかった(聞き書きらしいが)が、内容的には常識の線で理解しやすいものだった気がする。

本作は作者が時事問題についてコメントした一冊で、「まともな人」に続く作品。
相変わらず文章は上手いと思えないが、やはり視点は常識的な線なんじゃないかと思う。勿論個々の事象については異論もあるが、いずれも理解し難い「壁」を感じるものではない。同じ文脈を共有できる範疇にはあるかな、とは思える内容だ。(完全なる共感などありえないのは当然のこととして)

そういう意味では「改めて読まなくても」という感じか(笑)。
ただまあ、色々と物事が動いている気配がある中で、個々の事象をどのように評価するかについて他人がどう考えているかを抑えておくことは決して無駄ではない気がする。
テロ、イラク派遣、靖国問題、憲法改正…
これらの出来事を如何にとらえ、自分の意見を築くかというのは、重要な作業だと思うのだが。
かつて「心情サヨク」であった僕は、自身の保守化をこの10年ほど痛感しているが、その変化も考えながら本書を読み、結構楽しませてもらった。

ちなみに先日の自民党の改憲案。
僕は「妥当」と思ったけど、20年前なら「論外」と断じてたところだね。
それを「成長」と言えるかどうかは、何とも言えませんが。




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