2010/6/29

読書録「貝と羊の中国人」  

・貝と羊の日本人
著者:加藤徹
出版:新潮新書

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小飼氏が「新書がベスト!」で紹介してた作品をいくつか購入したんだけど、これはその一冊。
京劇の研究者がまとめた、ザックリとした「中国人論」。
この「ザックリ」としたところが本書のミソで、中国や中国人を考える上において大まかにどういうスタンスを取ればいいのか、その「見取図」の様なモノを本書は示してくれる。

基本的には日本人との差を論じてるんだけど、示される切り口はこんな感じ。

・ホンネとタテマエの使い分け方(表題はそこを表している)
・流浪に対するスタンス
・考え方の差
・人口増減文明の衰勢
・英雄とヒーロー
・地政学上の差
・神話における差

色々な切り口から語られていて、読み物としてもナカナカ面白い。
僕自身、個人的に中国に知り合いはいないので、中国のイメージはマスコミ的なモノしかないんだけど、そのイメージと比較するだけでも、「なるほどねー」ってコトがいくつも語られている。
さらにはその姿から反映される「日本人」像。
これまた興味深いモノがあった。

こういう「ザックリ」とした括り出しって、時には「偏見」につながってしまうところがある(勿論、作者のスタンスは「偏見を解く」ところにあるんだけどね)。
そう言う意味では、こうした「見取図」を持ちながらも、個々の局面においては、柔軟にそれを修正する態度と言うのが重要なんだろう。

ただまあ、日本人と中国人って、既に現時点において、ぬぐい難い偏見に双方が取り込まれてるようなところがあるからねぇ。
そう言うところから一歩踏み出す。
そのために役に立つ作品だと思う。

どっちにしたって、今後、中国が世界において存在感を増して行くのは間違いないだろう。
ここら辺で卑俗な偏見意識に修正を加えておくコトは重要なんじゃないかね。




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